10月10日の夜、不審者にドアを強引にこじ開けられて自宅に侵入された女性が、恐怖の一部始終を語った。その不審者は、過去に訪問看護で対応した際に「むりやりキスをしてきた」男だったーー。

つかんだドアノブを強引に引っ張る不審者

10月10日午後6時45分頃、東京・立川市のマンションで防犯カメラがとらえた“不審者による住居侵入”の一部始終。

この記事の画像(12枚)

マンションの玄関脇に設置された防犯カメラには、腕まくりをしながらマンションの廊下を歩く男が映っていた。男はカメラに目をやった後、振り返り、インターホンのカメラをのぞき込む。

「ピンポーン」男はチャイムを鳴らすと、あたりをキョロキョロ見回し、隠れるように画面から姿を消した。

ところが、住人の女性がドアを開けて、「はい」と返事をすると、男はゆっくりと姿を現し、つかんだドアノブを強引に引っ張る。

女性「なに?」
男「なにじゃないでしょ」

意味不明なことを話す男に、女性があわててドアを閉めようとするが、男は両手でドアを強引に引っ張り、わずかな隙間に体をねじ込み、力ずくで玄関をこじ開けた。

女性「何じゃないでしょ、その態度」
男「子どもの前でやめてくれる!」

ドアの向こうでは、女性が必死に声を上げ、抵抗しているのがわかる。

その時の心境について、女性は「めちゃくちゃ怖いです」、「凶器を持っている可能性もあって、刺されてもいいから、とりあえず外に出しておかないと、って」と振り返る。

部屋には小学5年生の娘がいた

この時、部屋にいたのは、40代の女性と小学5年生の娘だった。

「最初ドアを開けてこっち見た時に誰もいなくて、あれ?って言ってる時にこのドアを引っ張られて、この死角から手を出されて、顔が見えた瞬間、『あまり知らない人だ』と思ったので、あわてて閉めようとした時にもう、ここで両手で押さえ込まれちゃって・・・」

男は侵入した際、抵抗する女性の首を締めようとしたという。

「首絞められた瞬間は、バン!って突き飛ばせたので、押し問答をしてる最中に娘の名前を呼んで、110番!(通報)って言って」

男を突き飛ばし、なんとか廊下に追い出すことに成功した女性は、この後“反撃”に出る。

女性「去れ、早く敷地から出ろ!」
男「関係ねぇじゃん」
女性「関係ねぇじゃねえんだよ、ここは敷地だよ他人の!出てけ!」 

「空手をずっとやっているので、護身術は身につけてはいるんですけど、(声を)張り上げましたね(笑)」わが子を守るため、女性は必死で声を張り上げたという。

「とにかく娘がいるので、家に入られて刃物とかもあるから、それも危険だなと思って、とにかく家に入れないようにしようと思って応戦しました」と話す女性の腕には、大きなアザが残されていた。

接点は訪問介護。無理やりキスされたことも…

その後、女性はこの不審者について、「見たことあります、一度。前のお仕事でカウンセリングをやっている時に、訪問看護で自宅に行った時のお客さんで」、「全部カウンセリングが終わった後、無理矢理キスされたりとかして・・・」と“過去に接点があった”と話した。

訪問看護で男の家に行った際に、迷惑行為を受けたことがあり、その後、男に自宅を突き止められ、実際に部屋まで来たため、防犯カメラを設置し、警戒していたという。

通報から約10分後、警察が駆けつけ、男は住居侵入の現行犯で逮捕された。男は50代で、女性宅に侵入したことを認めているという。
(「イット!」 10月13日放送より)