24日午後8時ごろ、真っ暗な千葉・木更津市の海岸に現れたのは...。
今が旬のワタリガニを勝手に取る密漁者。
追跡取材で、なぜこの海岸が狙われたのかが見えてきた。
蒸しても良し、タレに漬け込んでも良し。
店で買うと、1匹1,000円は超えるワタリガニ。
木更津市の直売所にも、地元でとれた新鮮なものがずらりと並んでいる。
しかし、このワタリガニをめぐってある問題が...。
うお屋・板倉朋子さん「ワタリガニとか少なくなってきてるので、取られちゃうと...」
木更津産のワタリガニを無断で取る人物が、あとを絶たないという。
「イット!」取材班が木更津の海岸を訪れると、海面が高く中に入ることはできない。
しかし、潮が引いた午後8時ごろ、海岸には暗闇を照らす1つの光が。
ヘッドライトを装着し、水面を照らしながら歩いている人。
手には網のようなものを持っているのが確認できる。
いったい何をしているのか直撃した。
手に網のようなものを持った人「(何を取ってますか?)カニです。(国籍は?)中国です」
カニを取っていたと話すのは、千葉県内に住むという在日中国人の男性。
網の中を見ると、そこには大量のワタリガニが入っている。
この海岸は本来、漁業権を持っている人しか入れない場所。
中国語でも、しっかり許可なく海に入ってはいけないと貼り紙で警告している。
取材班が男性に密漁行為となるため、やめるよう伝えると驚きの言い訳が。
密漁をする男性「でもハマグリだけダメじゃないですか。カニだと聞いたことないです。ハマグリだといっぱい聞いたことあるので」
ハマグリはだめでもカニなら密漁にならない、もちろんそんなことはない。
実は、この木更津市のワタリガニでの密漁が、中国人の間で広まっていると地元の漁業組合は話す。
金田漁業協同組合・組合長 高橋敏夫さん「多くの中国人が来た時に問い詰めたら、SNSでカニが取れると、情報を見てと、目的地まで来るのに地図があるんですよ」
中国のSNSにはワタリガニが取れることや違法性について伝える投稿が...。
密漁をしていた男性も「(ここは)友達から聞いた」と話した。
中国人の間で広まる密漁の情報。
その後、男性は「この場所にはもう来ない」というものの、カニはそのまま持ち去ってしまった。