母親が再婚しましたが相手が元男の現女でどうすればいいですか?
長年独り身で自分、タカヨシを育ててくた母が再婚することになった。が、相手が元男で現女な人です。おまけに顔合わせ場所が家族湯で裸の付き合いってどうなんですか?
という感じの話。再アップ品でございます。
- 21
- 39
- 612
母さんが再婚した。息子の俺、タカヨシとしては「ようやくか」って感じだった。
俺が物心ついた頃には母さん、ユウリはすでに独り身だった。
いわゆる女手一つで、というやつで俺は父親の顔なんて知らずに育った。
母さんはよくやってくれた。時に迷惑かけることもあったけど、ここまで育ててくれたことには感謝している。
その一方で、子供ながらに再婚しないのか? と思ったこともしばしば。
仮に結婚したとして、俺には新しい父親ができるわけで、そうしたらその義父とうまくやっていけるか不安なこともあり。
ただ、俺ももう子供っていうほどの年じゃない。だからっておっさんという年でもないけど。
どっちにしても俺は俺でうまくやっていくから、母さんもいい加減好きな人でも作って結婚してもいいんじゃないかと思っていた次第で。
そう思っていたところで母さんが「結婚することにした」という報告をしてきて、俺はどこか安心した。
是非俺のことは気にせずに仲良くしてくれ、って感じで。
まあ、義理とはいえ父親になる人だから俺も仲良くするのがいいんだけどね。それはそれで一定の関係は大切だし。
どっちにしても俺はまだ独立しているわけじゃないから同じ一つ屋根の下で暮らすのだけどね。
そんなわけで今日は初顔合わせして、ご挨拶しようというわけである。
どういう相手か、どんな人物かと緊張しているが、母さんが選んだ相手だから大丈夫だとは思っていたよ。
思って、いたけどさぁ……
「なんで相手が女なんだよっっ!!」
「正確には元男なのだがなー」
ものすごい発言であるが、まぎれもない事実。
本日初めて対面した母さんの結婚相手、お名前をカリナさんという方は、まさかの女性であった。
が、正確には本人の言う通り、女になってしまった元男という。
「ちょっとタカヨシ、お前『母さんが選んだ相手ならまあいいんじゃない?』っていっただろ」
「まさか女だとは思わなかったんだよっ!!」
「いやー、1か月前までは正真正銘男だったんだけどねー」
正真正銘男だった、という言葉がどうにも信じられない。だって、今目の前にいるお相手のカリナさんは、どう見ても女!
声も高いし、顔も美人だし、スタイルめっちゃいいし、胸大きいしくびれもしっかり下半身のボリュームあるし。
決して女装などではない。正真正銘の女性。
おまけに母さんと同年代というのに見た目めっちゃ若いし。
そういう母さんも俺という息子がいる年齢の割にはめっちゃ若く見えるし。
ところでどうしてそこまで見た目に関してまぎれもない女だと断言できたのか。
それは顔合わせの場所に問題がある。何故に顔合わせの場所が……
「何故に家族湯でみんな全裸っーーー!?」
「はっはっは、裸の付き合いって大切だろ?」
「そういう問題かっ!」
そう、ここは現在貸し切りの温泉家族湯でございます。
広々とした浴室、透き通ったお湯、満足のいく泉質、最高の温泉でございます。
そんな場所に、俺含めて全員で裸です。お風呂なんだから当然裸ですけどそりゃあ。
もちろんお相手のカリナさんに母さんも全裸です。
正直、目の行き場に困る。せめてお湯につかってくれていればお湯の波紋でごまかせるというのに、カリナさんお湯には足だけ入れて湯舟に腰かけているんだよなぁ。
おかげで膝上からすべてがガッツリ見えてます。タオルで隠すこともなく女体を俺の前にさらしています。
だからスタイル抜群ってわかるんですよ。頼むから隠してほしい。
一方の母親も息子の俺の前で隠すことなく全裸です。
こっちはまだ湯船につかっているが、それでも半身浴的に湯舟内の段差に腰かけているから上半身は空気に触れており、胸が見えてます。
この年で母親の裸見せられるってのは、どうよ?
「ていうか、なんなの? 元男ってどういうことなのさ?」
「うむ、そこは大事なところだからちゃんと話さないとな」
本当だよ。こんなわけのわからない母親の再婚相手対面あってたまるか。
ちゃんと説明しろ。
「タカヨシ君はTS薬って聞いたことあるかな?」
「てぃーえす薬?」
なーんか都市伝説的なもので聞いたことあるなぁ。
男を女にしてしまう性転換な薬、だっけ? そんな非現実的で都合のいい薬があったらそっち系の人が大喜びだろうけどさ。
「そんなの現実にあるのか?」
「ちょっとした好奇心ってやつだな。私は製薬会社の研究室勤務なのだが、大いに興味があってね。現れては消え、同じ場所には存在しない謎の露店から入手するとか言われているそいつを偶然にも入手出来てね。研究目的で入手したのだが、誤って飲んでしまってなぁ」
「ただのドジかよ」
どういう見た目か知らんが、間違えて飲んだってそりゃ不注意もあったものではない。
誤飲には気を付けましょう、って言ったところで遅そうだな。
「いやまさか本当に女になるとはな。驚きだよ」
「女になったのにうちの母親と結婚しようってのも驚きだけどな」
そもそも戸籍どうしたんだ? 女になったらウチの母親と結婚はできないからって戸籍は男のままとか?
完全に女になったみたいだが、この場合性別変更って受理されるのか? そもそも役所は話が通るのか?
とりあえず、聞かない方がよさそう。
「いや違うぞ、タカヨシ」
「え、何が?」
ここで俺と婚約者(?)との会話に割って入ったのがウチの母親。
まずい、思わず声が下から目線がいったけど全裸だった。見ないように見ないように。
で、何が違うって?
「アタシはカリナが女になったから結婚しようってことにしたんだよ」
「……………は?」
なんかおかしい。え? ちょっと待て。
俺てっきり今まで母さんがこの人と交際続けていて、それで結婚しようってことになったけど女になっちゃって、でも女になってもカリナはカリナだからそれでもいいよ愛してる的な展開を想像していたんだけど……ちゃうの?
「カリナとはまあまあ仲良くしていたけど、やっぱアタシは男と結婚ってのはねー、って思ってたんだわ。けど、今の通りカリナが女になっちゃっていろいろ悩んでたからフォローしていたけど、いっそ結婚しちゃう? 女だったらOKだけど? みたいな感じで」
「えぇ……」
なにその超展開。前々から知った仲だったのはいいとして、男と結婚するのはノーだけど女になったからオッケーって。
ウチの母親、そっち系だったの?
「ふふっ、『結婚しよう』って言ってくれた時のユウリは、イケメンだったなぁ」
「まあねー、女になって長いけどハートは男のままだからねー」
などとプロポーズの時の様子を思い出してなのか母さんのそばにカリナさんが近づき、イチャつき始めました。
いや俺の前で勘弁してくれません? おまけにお互い裸で女同士で。できれば二人っきりのところでやってほしいのですがねぇ。
……ちょっと待て。
「なあ、今妙な言葉を聞いた気がするのだが?」
「え、なにが?」
「いや、今しがた母さんが『女になって長いけど』とか、『ハートは男のまま』とか、言いませんでした?」
「言ったねぇ」
否定しなかった。あっさり認めた。
いやそれ、ものすごく引っかかるんですけど。ねえ、まさか……
「そういえばここでタカヨシにははっきり話してもいいかなー」
「うわもう予想できて聞きたくねぇ」
「実はな、アタシは母さんではなくて父さんだったのだよっっ!!」
「予想通りで最悪だーーーーーっ!!」
今まで自分の母親だと思っていた人が男ですって!? これ子供にとっては一番最悪なトラウマになる告白じゃねえか!?
って、しかも父親!?
「え、ちょっと待て父親って!? じゃあ俺の母親って……」
「あー、それはアタシが女になる前に結婚していた相手」
えぇ、俺には今の母さんじゃなくて別の本物の母親がいたの!? それって俺が物心つく前の話!?
俺のそれじゃあ父親は死んだって話は何だったの!?
「あの女、タカヨシが産まれたばかりだってのに平然と他の男と浮気していたんだよなー。だから離婚状たたきつけて別れてやったんだよ」
「えぇ、最悪だな実の母親」
「ついでに相手の男もとっかえひっかえいろんな女相手にしていたみたいでな。離婚手続きが全て済んだ後に相手の男が他の女とヤッてる証拠写真あの女に送りつけてやったわ」
「容赦ねぇ!!」
しかし考えてみれば生まれて間もない俺のこと放っておいて他の男と浮気していたんだ。そう考えればどん底に叩き落した方がよっぽどいいかもしれない。
ナイス母さん……じゃなくて父さんと呼べばいいのか? もうこれから何て呼べばいいのだ?
「という感じでどーしょーもないアイツを追い出したんだが、やっぱ子供って父親よりも母親がいたほうがいいだろ?」
「そうとも限らない気もするけど……」
「そこのところどうしようかなーって悩んでいたら、何気なく通った路地裏の露店でTS薬って売っててさ」
「えぇ……何その超展開。そんな怪しいもの買っちゃったの?」
「おう、半信半疑だったけど100円だったから」
「安っ!!」
「で、使ってみたら本当に女になっちゃったんだなーこれが」
はっはっはー、って随分と軽く語ってくれてるな実は父親だった母さん。
その結果父親である自分を死んだことにしちゃったって、大胆というかそれでいいのか?
つまりのところ問題のTS薬は母さんとその相手であるカリナさんと同じ露店から購入したってことになるか。
その得体のしれない露店の店主、いったい何者なんだろう?
「というわけでアタシは女になったけど、ハートは男のままだから男と再婚するつもりは微塵もなくてな」
「ふっ、だから私がいくらプロポーズしても首を縦に振らなくてね」
あ、カリナさんなんだかんだで以前にプロポーズしていたんだ。
確かにハートが男のままだったら男からプロポーズされてもOKしないよな。
あれ? ちょっと待て。
「もしかしてカリナさん、TS薬飲んだのって『これで女になればプロポーズOKしてくれるかもー』みたいな考えあったりします?」
「……………かもしれない」
あー、正直に白状しちゃったよぉ。
事故で飲んだんじゃなくて確信犯的だったのねー。
「もっともそれは一瞬の気の迷いみたいなものかもしれないがな。本当に女になってしまったときは後悔したが……」
「けどぉ、女になったカリナってアタシのめっちゃタイプだしぃ。だったらいいかなーって、ね。おっぱいも大きいし」
「あんっ♡ ちょっとユウリ……♡」
俺の目の前で母さんはカリナさんのおっぱい揉み始めたし。
そんな母さんの乳揉みにカリナさんも拒否せずにとろけた顔になっちゃって。
「こんな姿見てたらカリナのこと、妊娠させたくなっちゃうなー」
「女なのに、私のこと妊娠させられるのかな?」
「実はこんなこともあろうかと女になる前に自分の精子を冷凍保存してあるんだよねぇ」
「奇遇だねぇ。私も研究目的で自分の精子を冷凍保存しているのだよ」
「それじゃあ、仲良くニンシンできちゃうね♡」
「ふふっ、ユウリの赤ちゃん、産んだみたいよ♡」
ええいっ、俺の目の前で遠慮なくイチャイチャするんじゃないっ! そしてヤバい会話するなっ!!
女同士の百合夫婦(中身男同士)だけど夫婦の営みってやつは見たりっきりの見えないところでやってくれいっ!
くれぐれも妊娠するんじゃねえぞ!!
というか、こんな人が自分の家族になるって、父親になるって、どうなん?
おまけにこの人だけだったらまだマシかもしれない。実のところ、さらにおまけがあったりするのだが……
「いやぁ、自分の親がイチャイチャしている光景ってのは目のやり場に困るよなぁ」
「……まったく同意です」
俺だけでなく、やはりこちらの方も自分の親がイチャイチャしている光景に戸惑いを持っている様子。
しかし戸惑うというよりも面白がっているようにしか見えない。
そんな様子を醸し出しているのは同じくこの温泉に共に浸かって顔合わせプラス裸な付き合い中なカリナさんの連れ子である、リツヤ兄ぃ。
実のところ、リツヤ兄ぃとは初対面ではない。
リツヤ兄ぃは俺より2つ上である。数年前、まだ子供の頃に何度か遊んだ記憶がある。
数回ほど会っただけだが、家に遊びに来て、頼りになる兄貴的にゲームやったりして遊んだなぁ。
あの時リツヤ兄ぃのお父さんも一緒にウチに来ていたが、ここでつながっていたとは。
今思えばウチに来ていたのってプロポーズも含んでいたのかなぁ。
そんな兄貴的なリツヤ兄ぃだが、親同士が結婚するということは当然俺らも血のつながっていないきょうだいってことになる。
だが、リツヤ兄ぃが俺の義兄になるかというとそうではなく……
「アッチがイチャイチャするならこっちもイチャイチャするか?」
「どうしてそうなるんですかっ」
湯船につかる俺の隣に迫って抱きついてきて、むにゅっと自身の胸の柔らかいものを押し付けてきて。
ええそうです。リツヤ兄ぃは女のボディです。
「ていうかリツヤ兄ぃ、女だったの? それともTS薬飲んだの?」
「TS薬飲んじゃいました」
こっちもか。リツヤ兄ぃではなくリツヤ姉さんと呼ぶべきか?
「いやー、疲れてたからって冷蔵庫にある栄養ドリンク飲んだらそいつがまさか親父が買ったTS薬だったとは」
「劇薬なのに保管管理がいい加減!」
こっちも事故か。というよりもカリナさんのせいじゃないかこれって。
た、頼れる兄貴なリツヤ兄ぃが、姉になるなんて……
「あっはっはー、けどオレ的には女もいいかなーって感じだし」
「ポジティブですね」
この明るい感じは確かにリツヤ兄ぃだよ。この雰囲気は昔と変わっていなかった。
落ち込みまくっているよりははるかにいいけど。
「とゆーわけでオレとタカヨシとでおねショタしましょうかー♪」
「誰がショタだっ! そしておねショタするつもりもないわっ!!」
ええいっ、距離が近いっ! ダイレクトにたわわに実った胸の柔らかいものを押し付けてきやがるっ!
ボリュームあって柔らかくって悪くはないけど色々アウトだろがっ!
「え? いいんじゃないかな?」
「そうそう、私らも仲良くやっているんだし、家族になるんだし」
などと外野から俺の母親と父親になろうとしている二人からあおりが入ってきた。
こ奴ら、自分らもガッツリイチャイチャしてやがるぜ。抱き合ってお互いの胸を揉み揉みチュッチュしてるし。
頼むから子供の前でそんなことするんじゃないっ!
「いやいやアウトだろがっ! そっちは夫婦(?)だからいいかもしれんがっ、こっちは姉弟だしっ!」
「あれ? 知らんのかタカヨシ君」
「あ?」
「君たち二人は……結婚できるっっ!!」
「あぁ?」
急に何を言い出すんだこの義父になろうとしているエロ女は。
「そーだよータカヨシぃ。血のつながっていない姉弟は結婚できるんだよぉ」
「………」
なるほど、確かにそうかもしれない。一応法的にはオッケーかもしれない。
リツヤ兄ぃ自ら結婚できると言ってるあたり、本人もその気なのかもしれない。
しかし、その前に大事なことがある。
「リツヤ兄ぃ」
「もう、リツヤおねーちゃんって呼んでよ」
「……とりあえずあんた、ハートは男のままじゃないのか?」
確かに体は女になったかもしれないが、中身はリツヤ兄ぃのままのはず。
つまり、男のまま。なのに、男の俺と結婚するってのか?
「もちろん男だぜ? けどぉ、オレはもう男に戻れないんだから、だったら現実受け入れないといけないだろ?」
「現実……」
確かに、TS薬を間違って飲んでしまったリツヤ兄ぃは、同じ薬をもう一度何かしらの方法で手に入れて、元に戻れる可能性はかなり薄いかも。
であれば、女として生きていくって現実を受け入れなければいけない。
リツヤ兄ぃはそんな現実を受け入れたってことか?
だから、女として見られるのではなくて、男だった自分を知っている俺を、そう考えて……
「というわけで早く女の子のボディでエッチなことしてみたいのだー♪」
「しょうもない理由かよっっ!!」
ええいっ、こんな人にシリアス期待した俺がバカだった。
アホな性格は本当に変わってないなこの人はっっ!
「それにぃ、どうせタカヨシってモテないだろぉ?」
「う……」
「女の子と付き合ったこと、ないだろぉ?」
「ぐ……」
どうしてそのことをっ。所詮奥手な俺は確かに彼女はおろか、仲のいい女の子すらいないありさまだよっ。
どうやったらカノジョ出来るのか悩んでいるのは事実だよっ。
「現実の女なんて、計算高い性格悪い奴らばっかだしぃ」
「…………」
「そこを行けばオレは元男だから男のハートってのをよーく理解しているしぃ」
「…………」
「おまけにスタイル抜群、おっぱいも大きいしぃ」
「…………」
「オレ、タカヨシの事、好きだよ♡」
「…………」
「だから、おねーちゃんと、いっぱい仲良く、シヨっ♡」
「…………」
なんやかんやで、数年後リツヤ姉ぇと結婚してしまいました。