「ある資産家の精子で出産したら報酬は子供人数×1億円」港区女子LINEグループでまわる“1億円出産案件”の驚くべき依頼者《ナゾの男との面接内容とは…》
文春オンライン7/8(土)11:00
オオタ氏がA子さんに説明した“出産案件”の“具体的手順”
オオタ 「やりますか?」
A子 「やってみたいです」
オオタ 「そんな簡単に決めちゃっていいんですか?」
A子 「簡単っていうか昔からそういう、シングルマザーが夢だったわけじゃないんですけどどんどん歳をとって葛藤があったり、結婚とか今すぐ無理なら将来パートナーだけでいいんだけど、やっぱり子供は欲しい。若いうちに子供を産みたかった」
オオタ 「20代とか?」
A子 「そうです」
面接が始まって約10分後、話は出産案件の具体的な手順に移っていく。
オオタ 「仕組みは大体知ってますか?」
A子 「軽めに聞きました」
オオタ 「(中略)教育方針には一切口を出さないけど、DNAが成人できるまでのお金は出すから、あとはそれでやってくださいということです。もし最初からシングルマザーを選択したいのであれば、それでお互いがよければ自由にできるし、生活費だけあればいいじゃないですか?」
A子 「まあそうですね」
オオタ 「子供作る時も最初から体外受精。病院行って顕微授精して……」
A子 「体外受精ってどうやってやるんですか? やったことがなくて」
オオタ 「体外受精っていうのは病院にまず行って、たとえば新宿だったらY(※有名クリニック)みたいな大きいところ」
オオタ氏はクリニックでの体外受精の手順についても説明しはじめた。
オオタ 「基本ここ(クリニック)にきたということは、不妊だからきたんですね、というテイです。だから不妊検査をします。これは誰がきてもします。その結果、あなたは大丈夫ですねってなると思うんですよ。なったら、じゃあ『私はすぐ子供が欲しいし年齢も年齢だし顕微授精やりたいんですよ、作りたいんですよ』と言って、1カ月後くらいにまた病院に行き注射を打ちにいくと、卵が育ってるんです」
A子 「注射はどこに打つんですか? 自分で?」
オオタ 「自分でやってもいいしやってもらってもいいし、で、注射を打ってるうちに卵が育ってきます。そしたら、そのちょうど3日後に育つね、とわかった時に、じゃあまた3日後に(クリニックに)きてねと言います。その時に、卵巣から針を抜いて取ります」
一般的には夫婦でクリニックを受診し、体外受精などの不妊治療に進む。ということは、夫の“替え玉”を用意するのか――。疑問が生じるが、オオタ氏はそのあたりには触れずに、こう話し続けた。
オオタ 「お金は事前に渡しますので病院に行ったりして、妊娠して、その後、生活や仕事ができないってなってきたら、そしたら先に妊娠して3カ月とかになったら、そこで先に100万円もらって、その後5カ月〜7カ月でお腹も大きくなり出して色々準備もしなければいけない期間になったら、そこでまた先にお金をもらって、そして最後生まれてきたら。現金で」
A子 「へー。税金がかからないから?」
オオタ 「そうです」
A子さんが語る。
「めちゃくちゃ不思議な案件ですよね。受けるかどうかは正直五分五分、くらいの気持ちでした。ただ興味はあったので、二次面接も受けることにしたんです」
約1カ月後に行われた二次面接に現れたのもオオタ氏だった。