「試す、試みる 」英語のニュアンスの違い
try, attempt, endeavor, challenge

「試す、試みる」を意味する英語も try, attempt, endeavor, challenge など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
try 一般的な試す、試みる
attempt 難しい事を達成するために何らかのアクションを行う、試みる
endeavor 目標を達成するために一所懸命に試みる(フォーマルな表現)
challenge 困難な事に立ち向かう、異議を唱える

/ trī/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

一般的な試す、試みる

解説

tryは「試す、試みる」を表す最も一般的な単語の一つです。
日本語「トライする」の意味と同じように捉えられます。
広い意味の「試みる」で使うことができ、シーンを問わず様々な場面で使用されます。広義の単語のため意味を特定することは難しいですが、新しい事、楽しい事、有益な事を発見するために何か行動を起こす、というニュアンスで使われることが多いです。
英語らしい表現で言えば、食事でも使われます。例えば、
「I'd like to try an ethnic food.(何かエスニック料理を食べてみたい)」
上記の例では、初めてエスニック料理を食べることを意味しています。

オックスフォード英英辞典より引用
verb
[no object] make an attempt or effort to do something: [with infinitive]

noun
An effort to accomplish something; an attempt:
an act of doing, using, or testing something new or different to see if it is suitable, effective, or pleasant:

例文

She tried not to cry, but she couldn't.

彼女は泣かないよう試みたが、泣いてしまった。

I prefer to move to another country and try something new.

違う国に引っ越して何か新しいことに挑戦したい。

/ əˈtem(p)t/

  • 名詞
  • 他動詞

ニュアンス

難しい事を達成するために何らかのアクションを行う、試みる

解説

attemptは「試みる」を表す単語です。
単語自体の意味としては、tryとほとんど同じですが、ニュアンスが少し異なります。
attemptはどちらかというとtryよりも難しい事を達成するために何らかのアクションを行う、試みるというニュアンスを持ちます。そのため、試験や政治活動、事業活動などある程度の準備をしてから試みる際などに使われることが多いです。そのため、場合によっては「企てる」と訳されることもあります。
食事で使う場合でもtryと異なります。例えば、
「I'd like to attempt an ethnic food.(何かエスニック料理に挑戦したい)」
ここにおいて、挑戦とは食べるではなく作ることを意味します。これがtryであれば、食べることを意味するため、使用する際に注意が必要です。
attemptはtryに比べると使用頻度は落ちますが、よく使われる単語です。使用シーンは様々ですが、どちらかというと固めな印象を表します。

オックスフォード英英辞典より引用
verb
[with object] make an effort to achieve or complete (something, typically a difficult task or action):

noun
an act of trying to achieve something, typically one that is unsuccessful or not certain to succeed:

例文

Weather conditions prevented them from attempting the road trip.

悪天候の影響を受けて、彼らはロードトリップへの挑戦を断念した。

He passed the bar exam at the first attempt.

彼は初挑戦にして司法試験に合格した。

/ ənˈdevər/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

目標を達成するために一所懸命に試みる(フォーマルな表現)

解説

endeavorは元々「努力」を表す単語ですが、その派生として「試みる」という意味も表します。
ニュアンスとしては、attemptと似ていて困難な事への挑戦を意味します。元々、endeavorは定めた目標に対する真剣な努力を表すところからも想像できるでしょう。
attemptよりフォーマルな言葉なため、日常生活においてはあまり耳にしないかもしれません。しかし、オフィシャルなシーンや文面などにおいてよく使用されるため、覚えておく必要があるでしょう。
※endeavorは動詞もありますが、名詞形として使用されるケースが多いです。

オックスフォード英英辞典より引用
verb
[no object] try hard to do or achieve something:

noun
an attempt to achieve a goal: [with infinitive]

例文

The police made every endeavor to find the missing child.

警察は行方不明の子供を見つけるため出来ることを全て行った。(全ての試みを行った)

Despite our best endeavors, we couldn't get a contract.

必死の努力も虚しく、契約を取ることはできなかった。

/ ˈtʃælɪndʒ/

  • 名詞
  • 他動詞

ニュアンス

困難な事に立ち向かう、異議を唱える

解説

challengeは「試みる」を表す単語ですが、日本語「チャレンジ」とはニュアンスが大きく異なる場合があります。
一般的に、challengeは「抵抗する、立ち向かう」といった相手や目標などに対する挑戦を表します。この際は、自分が何かに挑戦するわけではなく、抵抗のニュアンスを含むため「異議を唱える」といった訳し方になります。テニスのチャレンジシステム(審判の判定に異議を申し立てること)等からも想像できるでしょう。
tryやattemptのように「何かを試す」場合においては、attemptのニュアンスと似ており困難な事への挑戦であることが多いです。

「異議を唱える」、「何かを試す」どちらの場合においても、難易度が高いという点で共通しており、それに伴う、準備や努力などが背景にあります。一般的な単語で、シーンを問わず使用されますが、日本語の「チャレンジ」のように幅広く使われるわけではありません。英語で言うのであれば、tryがそれにあたるでしょう。

オックスフォード英英辞典より引用
noun
A call to take part in a contest or competition, especially a duel:
An objection or query as to the truth of something, often with an implicit demand for proof:

verb
enter into competition with or opposition against:

例文

She is going to the High Court to challenge the decision today.

彼女は本日、判決に抗議するために高等裁判所へ行く予定だ。

Every teacher should challenge kids to think about environmental issues.

教師は子供に対して、環境問題について考えさせるよう試みるべきである。

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