菅直人元首相(77)=衆院東京18区=が次期衆院選に立候補しない意向を固めた。菅氏は21日、朝日新聞の取材に「次は立候補しない。年齢のことを考え、議員活動から(身を)引くべきだと判断した」と語った。
引退報道を受けて、東日本大震災後に避難所をおとずれた菅氏の報道映像がふたたび話題になっていた。当時の菅氏は去ろうとしたところを背後から被災者によびとめられ、相手に向きあって批判を聞くまでがテレビカメラにおさまっていたのだ。
そこで「Sonota@yuandundun」氏が、一方で安倍氏が被災者に受けいれられる写真がどれも似ていること、その撮影の裏側を田中龍作氏が記録していたことを紹介していた。
安倍晋三は被災地では必ず同じ構図の写真を撮らせた。
菅直人をボロクソにこき下ろす層はこれ見て「被災者に寄り添う安倍さん😍」ってなる人たち。
”体育館の玄関付近からステージの方を見ると、まるで映画のセットのような光景があった。安倍首相側は「慰問の絵」を作り、マスコミは官邸の意向に沿って撮影、報道していた。田中は映画のセットを写真におさめた”
https://tanakaryusaku.jp/2018/07/00018489
もちろん菅氏も安倍氏もさまざまな災害で避難所をおとずれており、上記の出来事とはことなる対応もあっただろうが、少なくとも菅氏は市民によるヤジを警察で排除はしなかった*1。
まったくの私事だが、最近に町内災害訓練の一環で、避難所運営ゲーム「HUG」を体験する機会があった。
避難所HUG ゲームのしかた ファシリテーター養成 姉妹ゲーム - HUGのわ
数百枚のカードに書かれた被災者やイベントをとぎれなく読みあげ、その被災者カードを避難所シートに配置したりイベントの対応を決めていくシミュレーションボードゲームの一種だ。
時間におわれること自体が大変だったが、災害そのものに対応する自分自身の知識のたりなさや、認識や議論の稚拙さを痛感するばかりだった。
しかし配置や対応で参加者の意見がわかれる局面が多数あったなかで、明後日に総理の視察予定があるというイベントカードは邪魔だという全員の意見が一致したことで、良くも悪くも避難所の菅氏を思い出した。
もちろん上記報道の菅氏は数十日後の訪問であり、災害のただなかで視察予定がつたえられたわけではない。しかし市民の怒りを受けとめること自体も仕事のひとつだったのだろうな、とゲームをとおして思えた。