「イスラエルのために働いて幸せか!」 ハマスがタイ人を標的に?

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 パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの武装勢力がイスラエルを襲撃した際、タイ人労働者を標的にしたことを示す証言が出ている。戦闘員はタイ語で話しかけた上で、銃撃したり拉致したりしたという。これまでに29人のタイ人が犠牲となり、今も17人が人質となっている。

 ガザに近いイスラエル南部の農場で働いていたミッチャイ・サラバンさん(32)は5発の銃弾を受けて重傷を負い、イスラエル国内の病院に入院している。タイメディアの電話取材に、「ハマスはタイ人を狙っていた」と証言した。

 7日早朝、宿舎で寝ていると、近くで銃声が聞こえた。同じ部屋にいたタイ人の同僚4人と逃げようとした矢先にハマスの戦闘員が部屋に押し入り、発砲してきたという。サラバンさんはクローゼットに隠れ、戦闘員が部屋を出た隙にペンチで電気配線を切り、部屋を暗くして身を潜めた。

 戻ってきた戦闘員は部屋に爆弾を投げ込み、さらに発砲を続けた。サラバンさんはクローゼットを出て窓から飛び降りようとした時、背中を撃たれた。

 大けがを負いながら窓から脱出したが、外にいた別の戦闘員に背中を3発、こめかみを1発撃たれ、倒れ込んだ。死んだふりをしてその場をやり過ごし、6時間後に病院に搬送された。

 その後、同部屋の同僚4人は遺体で発見された。

 証言によると、戦闘員が部屋に入ってきた時「こんにちは、タイの皆さん」とタイ語で呼びかけてきた。その後、ヘブライ語で「イスラエル人のために働いて幸せか。今すぐ死ね」と叫び、同僚を撃ったという。

 サラバンさんは「イスラエルの産業をタイ人が支えていることに恨みを持ったのではないか」と話した。

タイ語で挨拶され、姿を見せた男女は連れ去られた

 別の証言もある。ガザに近い…

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