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マンションの窓から突入が違法捜査と認定され、女性への傷害などが不起訴になった男…2人で損害賠償も求めていたのに、全身“あざ”の女性が警察に駆け込み3度目の逮捕

2023年10月19日(木) 15時35分 更新

違法捜査と認定された、同じ女性の自宅マンションへの突入(3月29日、札幌市中央区)視聴者撮影
違法捜査と認定された、同じ女性の自宅マンションへの突入(3月29日、札幌市中央区)視聴者撮影

 7日午前、交際中の札幌市の30代女性を脅したとして、26歳の男が逮捕されました。この2人をめぐっては、3月下旬、男が女性を殴り、けがをさせたなどとして逮捕された後、警察が承諾を得ず、女性の自宅マンションの窓から突入した行為が「違法」と認定され、2人が損害賠償を求めていました。

 脅迫の疑いで逮捕されたのは、札幌市中央区の職業不詳、二村倫生(ふたむら・としき)容疑者26歳です。
 二村容疑者は7日午前10時半ごろ、交際中の札幌市の30代女性に対し、無料通信アプリ=LINEで「今日、けりをつける。おまえのモノ、すべて壊して、すべて奪ってやる」などと脅す内容のメッセージを送り付けた疑いが持たれています。

違法捜査と認定された、同じ女性の自宅マンションへの突入(3月29日、札幌市中央区)視聴者撮影
 警察によりますと、女性は19日、自ら警察を訪れて「交際者から暴力や脅迫を受けている。家で顔や身体中、殴られた」と相談。
 警察は女性の全身の“あざ”を確認するなどした上で、まず、脅迫の容疑が固まったとして、19日朝、二村容疑者を逮捕しました。
 傷害などの容疑でも捜査をすすめていますが、取り調べに対して二村容疑者は「事実ではありません。覚えていません」と話し、容疑を否認しています。

損害賠償を求めて提訴後、会見した弁護人(6月15日)
 この2人をめぐっては、3月29日、二村容疑者が女性を殴り、けがをさせたとして、逮捕された後、尿検査などを経て、覚せい剤を使用した疑いでも再逮捕されました。
 しかし、札幌地裁は、傷害容疑での逮捕前、警察が女性の承諾を得ず、女性の自宅マンションの窓を割って部屋に突入した行為を「違法」と認定。
 逮捕後の尿検査も「違法な捜査との関連性は密接」だとして、二村容疑者は勾留を取り消され、いずれの容疑も不起訴になりました。

損害賠償を求めて提訴後、会見した弁護人(6月15日)
 その後、2人は不当な拘束により精神的な苦痛を受けたなどとして6月15日、北海道に対し、慰謝料など合わせて約1430万円の損害賠償を求める訴えも起こしていました。

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