環境省レッドリストの絶滅危惧IA類、福島県レッドデータブックの絶滅危惧I類に指定されている淡水貝「カワシンジュガイ」が昨年5月、磐梯町で見つかった。福島県や宮城、茨城3県の阿武隈高地の7水系で生息が確認されているが、会津地方で見つかるのは145年ぶりという。
カワシンジュガイは北極圏を中心とした北半球北部に生息する二枚貝。1877(明治10)年にドイツ人が猪苗代湖から流れる川で採取して以降、会津地方では記録がない。
昨年5月にNPO法人おーでらすの今野万里子代表理事(磐梯町)が町内の阿賀川水系で発見した。阿武隈淡水動物研究会の稲葉修さんに調査依頼し23個を採取した。
26日にカワシンジュガイの講演会が町中央公民館で開かれ、研究の第一人者である内藤順一さんが貴重さを解説した。
国内でも確認されている場所は少なく、地域の天然記念物に指定している自治体も多い。今野さんらは町の天然記念物指定を目指して保護や周知活動を展開していく予定。