佐久間良子(13) 過酷な撮影
農家の女役で泥まみれ リアルさ追求、2度死ぬ思い
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幸いにも大作への主演はさらに続く。だが1964年5月公開の「越後つついし親不知」ほど過酷を極めた撮影は、後にも先にもほかにはないだろう。監督は決して妥協を許さないことで知られる今井正先生だった。
大げさに言えば、この撮影で私は"2度殺されかけた"。1度目は三国連太郎さんが扮(ふん)する農家の次男坊、権助に犯される場面。2度目は小沢昭一さんが演じる夫、留吉の手で泥田に顔を沈められる場面。「死ぬかも
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