中央分離帯に勝手に作った畑で水やりをする男性。
育てていたのはバナナだった。
バナナを植えた男性「無許可の無農薬バナナです。悪いことなら捕まるんじゃないですか? 顔出してますし」
福岡県の久留米市役所に近い道路。
ケヤキが植えられた中央分離帯の1カ所にだけ、異様な雰囲気を漂わせる木が生えていた。
中央分離帯にたわわに実っていたのは、南国のフルーツ、モンキーバナナ。
あわせて3株あった。
街の人「南国みたい、よか~。食べたーい、あんなのが、わたし」
南国ムードを漂わせるこのバナナ。
実際は、無許可で植えられたもの。
市は、伸びた葉が運転の際、視界を遮るため、バナナを植えた人物に伐採を求めている。
中央分離帯にあることで、危険な行為も相次いでいる。
中央分離帯での写真撮影。
何かあってからでは手遅れだ。
いったい誰が、何のためにバナナを栽培しているのだろうか。
その人物は、突然、目の前に現れた。
バナナに水をまき始めた男性。
男性にバナナの栽培者かを聞くと、あっさりと認めた。
男性「(あちらのバナナを植えた方ですか?)そうです、そうです、どうも」
バナナを栽培していたのは、50代の男性。
中央分離帯にポイ捨てされるごみの多さを見かねて、緑を増やそうと、2年前に植えたという。
バナナを植えた男性「無許可よりきれいになればの方が強かった。子どもからお年寄りまで、『素晴らしい』、『珍しい』と喜ばれる声が多い」
しかし、中央分離帯で勝手にバナナを栽培する行為は、道路法違反にあたり、懲役1年以下、または50万円以下の罰金を科される可能性がある。
男性は、バナナの実について、「まだ青く、熟していないため食べていない」と話す。
バナナを植えた男性「せめて実が完熟して食べられるようになるまで見届けてほしい」
久留米市は、男性がバナナの伐採に応じない場合は、今後、市が伐採することも検討していくとしている。