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Hanacco(はなっこ)
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生理前で胸が痛い夢主ちゃんと煉獄さんの話 - Hanacco(はなっこ)の小説 - pixiv
生理前で胸が痛い夢主ちゃんと煉獄さんの話 - Hanacco(はなっこ)の小説 - pixiv
2,465文字
生理前で胸が痛い夢主ちゃんと煉獄さんの話
52672169
2021年11月11日 16:50

「む…?嫌か…?」

後ろから抱きしめられた手が
胸に差し掛かろうとした時、
私の身体がビクッと小さく跳ねた

その動きを彼は見逃さなかった

「…ん…、嫌じゃ…、ないんだけど…」



何度目かのデートの帰り、
案の定別れがたくなった私たちは
互いに確認することなく
初めてホテルの一室になだれ込んだ

初冬とはいえ、
一日歩き続けた上に電車の中の暖房にやられて
汗びっしょりの彼は
部屋に入るなり、シャワーを浴びてくる、と
バスルームに消えた

これはもう…
…そういうことだよね

何となく覚悟は決めていたものの
いざその状況に置かれると
胸が痛くなるほどの
緊張と動揺で私の身体からも
汗が吹き出している

今日が私と煉獄くんとの初夜になるのか…
そう思った途端にひとつ心配なことが頭をよぎる

今、私はちょうど生理前で
文字通り胸が痛いのだ
触れられることが怖い…
私はいつも生理前は胸が張って
普段の2倍くらいに膨らみ
(それはとても見た目には良いのだが)
自分で触れるだけでも痛みが走る

そういうことをするということは
胸は触るよね…

なんてタイミングなんだろう
こんな時に
でも…初夜のタイミングなんて
測れるものじゃないから仕方ない…

妙に冷静になった私の後ろで
バスルームの扉が開く音がした

「あぁ、さっぱりした!
君も浴びてくると良い!」

さっぱりした、という言葉の意味を
そのまま声にしたような
彼の声が部屋に響く

「浴びてくるね…」
シャワールームに入る私の足取りは重い
あぁ、今日が生理前じゃなかったら



そして、今に至る

お互いバスローブ姿で
ベッドに腰をかければ
スイッチは自然に入るものなのだ

ベッドの端に座り、
向かい合わせた煉獄くんの瞳が
少し潤んでいるように見える…
と思った瞬間に口を塞がれた

彼はキスが上手い
…というか彼が初めての人なのだから
他と比べられるわけもない

でも毎回キスをされる度に
私はもうとろとろにとかされてしまう
それはもう本当にとろとろと、腰が抜けるほどに

煉獄くんはいつも愛おしそうに
私の頬を右手で包む
大きな彼の手のひらが頬を包む時
とても幸せな気持ちになる

そして最初はとてもソフトに
腫れ物を触るかのようなキスをしてくる
ちゅ、ちゅ、と音を立てて
彼の唇が私のそれに触れていき
ある程度啄み尽くしたところで
ぐっと身体を引き寄せてくる

これが彼のキスの儀式かのように
毎回この流れだ

引き寄せられた後は
もう蕩けるようなキスの応酬だ
深く重ねられた唇から
じゅ、と音がすると彼の舌が私に入ってくる

自然と舌を絡み合わせて
私は毎回彼のするそれに身を委ねるのだ

今日もすでに私は全身とろとろだった

ぐい、と身体を回され、
煉獄くんが後ろから抱きしめてきた

これまでキス止まりで身体を重ねたことはない
初めて感じる感覚にドキドキと不安が頭をよぎる

私の右首元に後ろから優しいキスを落とす
ちゅ、ちゅ、と肌の感覚を確認するように

首元にされているだけなのに
私は背中に感じる彼の体温と
心臓の鼓動にまた身体の熱が上がる

それから彼の左手が私のバスローブの上を
そっとなぞり始めた

左ふともものあたりをサラリと触りながら
私の左手を包みこむ
左手同士の指をからませながら
煉獄くんは何度も首元にキスを落とす

あぁこのまま身も心も彼に委ねたい
本能はそう言っている

だけど


煉獄くんの左手が私の手を離れ、
バスローブの上から胸に差し掛かった時

ビクッと私の身体が跳ねた

察しの良い彼は、ぱっと手を離す

「む…?…嫌か?」
私の耳元で煉獄くんの優しく低い声がした

「…ん…嫌じゃ、…ないんだけど…」
「…じゃあどうした?
俺は…君に触れたいのだが…今すぐに…」

右肩越しに感じる彼の息遣いが
少し荒くなっているのを感じる

…分かっている私だって
でも…

嘘をついたところでなんの得にもならない
私の今の状態を話すのが吉だろう

「正直に言うね…」
「…うむ。」

致し方ない、という雰囲気で
煉獄くんの手が私の手に置かれた

「生理前なの、今」
「……うむ…?」

合点がいかない、という彼の表情

「生理前ってだいたい女の子は胸が張って痛いの。
自分で触れても痛いの…」

「ほう………」

煉獄くんが私のバスローブの胸元を
覗き込むのが分かった

「だから…あの…
すごく触れて欲しいけど…今日は…あの…」
モゴモゴと言葉に詰まる私を見て
彼も察しがついた様子だった

「なるほど…、女性の身体というのは…
至極デリケートなんだな…」
そう言いながら私をグッと後ろから抱きしめ
私の首元に顔を埋める

「じゃあ、優しく触れることにしよう…
必ず優しくする…必ず…
…君に痛みがないように…心配せずに
俺に身を委ねろ…」

そう言って身体をまたくるっと向かい合わせにして
そっと彼は私のバスローブを剥いだ

どうしてこんなに自在に操れるのか
というほどの優しさで彼の唇が
私の先端に触れてきた
その感覚に身体がゾクッと震える

痛くない…
ちっとも痛くない…
いや、痛みよりも快感が勝っている?
痛い感覚の上をそっとなぞるような
包み込むような彼の優しさを感じ、
『あぁきっとこのまま全身蕩けてしまう…』
と本能で思った

私は不安になっていた気持ちも忘れて
彼に身を委ねた

優しい舌捌きで先端を舐めとられ
ゴツゴツした男らしい掌からは
想像できないような優しい触れ方で
私の胸が揉みしだかれた

痛みを感じないまま私は
案の定胸だけで蕩けてしまった

煉獄くんの優しさが
私の不安もすべて拭い去ってくれた
もういつでも身体は重ねられる
生理前でも、そうでなくても

そんな確信が私の頭をよぎる間もなく
煉獄くんの優しい温もりに
私の全てが包まれていくのを感じた














生理前で胸が痛い夢主ちゃんと煉獄さんの話
52672169
2021年11月11日 16:50
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