適菜収
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適菜収作家

近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中

2022年振り返り「今年のバカ」トップ10(後編)統一教会、三浦瑠麗を抑えてのトップは?

公開日: 更新日:

 前回に続き恒例の年末企画「今年のバカ」トップ10を振り返る。

【第5位】菅義偉

 今年見たものの中で一番おぞましかったのが、安倍晋三の「国葬」における菅の弔辞だった。いわく「(安倍の判断は)いつも正しかった」。安倍は生前「私は総理大臣ですから、森羅万象すべて担当しております」「全く正しいと思いますよ。私は総理大臣なんですから」と述べていたが、シンプルなカルトだよね。

【第4位】門田隆将

 現実と妄想の区別がつかない夢見る夢子ちゃん。森友学園の決裁文書改ざん問題を苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さんを巡る記事では立憲民主党の小西洋之議員、杉尾秀哉議員に関するデマを流し、東京地裁は産経新聞社と門田に計220万円の損害賠償を命じた。問題の記事には「(両議員は)財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺は翌日だった」とあるが、両議員が訪れたのは東京の本省で、自殺した職員には面会していなかった。その後、門田は謝罪するどころか〈唖然…左傾化し正義を捨てた日本の司法〉とツイート。意味不明。

【第3位】統一教会(現・世界平和統一家庭連合)

 自民党幹事長の茂木敏充が「今後、旧統一教会および関連団体とは一切関係を持たない」と発言したが、自民党自体が関連団体だったとはこれいかに。安倍の政務秘書官だった井上義行は「今後は党の方針に従って、一切の関係を断ちます」、萩生田光一は「今後関係はもたずに政治活動をやっていきたい」。多くの自民党議員が判を押したかのように「今後は」と繰り返したがだまされてはいけない。「今後」ではなく「これまで」の関係が問題になっているのだ。

【第2位】三浦瑠麗

「村八分」という言葉を真逆の意味で使ったり、大喪の礼を「たいものれい」と読んだり、今年も大ハッスル。新型コロナ、統一教会、ウクライナ情勢、国葬……。ありとあらゆるテーマに対し、オールラウンドのバカっぷりを発揮し、お茶の間に苦い笑いを届けた。

【第1位】安倍晋三

 4月17日、全力でこびていたロシアのプーチンに対し、「ウクライナの祖国を守るという決意の強さを見誤った。そして自分の力を過信した結果、こういうことになっている」と発言。「自分の力を過信」して北方領土をむしりとられたバカは一体どこのどいつなのか?


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それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

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