第6回「B&G全国教育長会議」開催
~ 43道府県の代表、教育長35名らが「自然体験」の推進を“提言” ~
第6回「B&G全国教育長会議」開催
道府県代表53名が出席
平成21年2月13日(金)、東京の日本財団ビル2階会議室にて第6回「B&G全国教育長会議」を開催しました。
この会議は、B&G財団が海洋センター所在地の教育委員会や地方自治体との連携・協力体制を深めるために開催しており、今回で6回目。会議には、道府県単位に構成される「地域海洋センター連絡協議会」を代表して、43道府県から35名の教育長をはじめ53名が参加しました。
「自然体験活動の必要性」をテーマに活発な意見が交わされ、「スポーツ。健康。人づくり」を目指す「B&Gプラン」を推進する提言が採択されました。
開会にあたり、B&G財団梶田功会長は「全国480ヶ所のB&G海洋センターは、競艇の貴重な資金1,400億円かけて建設され、現在1,100万人の方にご利用いただいています。合併をしたことにより、2,300万人の利用が可能な施設となりました。合併をチャンスととらえ、手をとりあって「スポーツ。健康。人づくり」を推進していきたい」と挨拶しました。
開会のあいさつ
B&G財団 梶田 功会長
■ 自信を持った発言をすることが新しい日本をつくることにつながる!
日本財団の笹川陽平会長は来賓を代表して挨拶され、大阪府の橋下知事が80%の支持を得ていることを例に「国民は選択する目を持っています。教育はこうあらねばならないという輿論をおこしてください。自信を持った発言をすることが新しい日本をつくることにつながる!」と教育長を激励しました。詳しい内容は
こちら(日本財団 笹川会長ブログ)
来賓あいさつ
日本財団 笹川 陽平会長
■ 行政は、教育者としての“親育ち”を支援していくべきである!
続いて、明星大学の高橋史朗教授が「親育ち支援としての『親学』」と題して基調講演を行いました。
高橋教授は講演の中で「子どもの幸せは、家族のぬくもりなどがもたらすもの。今は『親心』が衰退して、親と子のふれあいが、子どもにとってどれだけ大切かわかっていない。『親は人生最初の教師』なのだから、行政は、教育者としての“親育ち”を支援していくべきである」と説明されました。
基調講演 「親育ち支援としての『親学』」
明星大学 高橋 史朗 教授
■ 「自然体験」の重要性を確認!
B&G財団の広渡専務理事が、子どもたちの自然体験の重要性と最近の財団事業についての説明をした後、富山県高岡市の村井 和教育長と高岡市福岡B&G海洋センターの網代吉孝所長から、B&G財団が開発した水辺の体験学習プログラム「水に賢い子どもを育む年間型活動プログラム」(通称:水プロ)の事例発表が行われました。
水辺の動植物の生態観察やカヌー体験、着衣泳などの安全教育に取り組む子どもたちの活動内容が写真をまじえて紹介され、改めて「自然体験の必要性」が確認されました。
また、埼玉県栗橋町の早川 碩明教育長と岐阜県可児市の井戸 英彦教育長からも「親と子のふれあいキャンプ」など「自然体験」を取り入れた活動報告をしていただきました。
事業説明 B&G財団 広渡 英治専務理事
「水プロ」の説明をされる
富山県高岡市 村井 和教育長
「親と子のふれあいキャンプ」の説明をされる
埼玉県栗橋町 早川 碩明教育長
地元の自然活動について話される
岐阜県可児市 井戸 英彦教育長
■ 全国教育長会議はじまって以来、初の「B&Gプラン」を推進する提言が採択されました!
それぞれの事例発表の後「自然体験」の必要性など「B&Gプラン」を推進する“提言”が採択されました。ブロックや県の連絡協議会などで、教育長らが提言を説明します。
「B&Gプランを推進する提言」
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自然体験活動を実践する「指導員の養成」と「B&G指導者会の設立」推進
環境教育も指導できる「B&G指導員」を積極的に養成し、また、多くの人材・指導者を必要とする自然体験活動を促進するため「B&G指導者会」設立を推進しよう。
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地域と学校との連携強化
地域の自然や、子供たちの知性と感性を育む、学校と連携した“水プロ”事業や、BGプール・学校プールで、安全教育「着衣泳」「カヌー・ヨット教室」を推進しよう。
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海洋性レクリエーション事業の推進
海洋基本法にも謳われている「国民の海洋への理解促進」に繋がる海洋性レクリエーション事業の推進のため、海・自然の体験、集団生活から自立心や協調性を学ぶ“体験クルーズ”“体験セミナー”など、全国規模の体験事業へ積極的に参加しよう。
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親子・家族の絆の推進
自然に親しみ親と子が共に汗をかき、協力して達成感を得る“親子ふれあいキャンプ”“親子体験セミナー”など、親と子の絆を深める事業を推進しよう。
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海洋センター・クラブの活用
自然体験活動、安全教育などを実践する拠点である、「海洋センター・海洋クラブ」を活用し、子供や地域の住民が参加できるように、活動を積極的に支援しよう。
2009年2月13日
第6回 B&G全国教育長会議
会長 兵庫県南あわじ市 塚本 圭右 教育長
副会長 富山県高岡市 村井 和 教育長
副会長 栃木県那須烏山市 池澤 進 教育長
■ 優良海洋センターと「2008B&G広報大賞」の表彰
会議の最後には、活動が優良な“特A”及び“A”評価の海洋センターの表彰が行われました。“特A”評価については、選ばれた33ヶ所のうち、会議に出席した富山県高岡市、栃木県那須烏山市、岐阜県可児市、兵庫県南あわじ市の4海洋センターが表彰されました。
また「2008B&G広報大賞」の表彰も行われ、「大賞」に輝いた高知県津野町の高橋教育長をはじめ、各部門優秀賞受賞センターに、審査委員長の岸 ユキさん(女優・B&G財団理事)から賞状と副賞の目録が手渡されました。岸さんは「今回の広報大賞は、それぞれの努力が感じられ、これからも期待したいと思います」と総評しました。
「特A」評価の表彰を受けた4センターの皆さん
総評をする広報大賞審査委員長の岸 ユキさん
「2008B&G広報大賞」受賞した5センターの皆さん
■ 会議を終えて
会議終了後には、会場を移動して交流会が行われました。
出席した教育長からは、
“基調講演、高橋史朗先生の「親学」。あらためて、現在の教育の中で、もっとも大切にしなければならない、親としての生き方、教師としてのあり方、教育委員会の方向性について、あらためて、深く心に残りました”
“B&G財団の活動が、今の日本の教育の現状で足らざる部分が大きく補われていることを実感致しました”
“日本に生まれ育ったことを誇りに思い、「私は『日本人』です」と胸を張っていえる子を一人でも多く育てていくことが、我々に課せられた責務であると考えています”
などの意見や感想が聞かれました。
和やかな雰囲気で行われた交流会