JR仙台駅の東北新幹線で薬品が漏れた事故で、薬品に触れた5歳の男の子のけがの程度は「重いやけど」だったことがわかりました。また、薬品を持ち運んでいた男性は、青森県内でこの薬品を調達していたことがわかりました。
青森県にある東北新幹線の七戸十和田駅。男性は薬品を持ち、この駅から乗車しました。

地元住民:
「怖いというのはある」
「飛行機みたいに検査されたらそれも大変。飛行機と違って新幹線はさっといって乗れちゃう」
この事故は9日正午頃、仙台駅付近を走行中の東北新幹線の車内で薬品が通路に漏れ、薬品に触れた4人がやけどをしたほか2人が体調不良を訴えたものです。けがをした4人のうち、5歳の男の子は足を滑らせて転倒し、薬品に触れた尻付近をやけどしました。

警察によりますと、やけどは皮膚の皮下組織まで達しており三段階のうち最も重い「3度」に分類されるやけどだったということです。

薬品を持ち運んでいたのは、地質調査会社に勤務する40代男性で青森県内でこの薬品を調達し新幹線に乗車していました。

消防の初期の調査では薬品から「酸性」の成分が検出されていて、専門家は被害の状況から「濃度の濃い硫酸ではないか」との見方を示しています。警察が薬品の鑑定を急ぐと共に業務上過失傷害の疑いも視野に捜査しています。