“親子の一体感こそ必要” 沖縄・保育まつりに2千人 [2008年12月26日(Fri)]
「親が変われば子供が変わる」をスローガンにした保育まつりが12月21日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターに保育関係者や子育て世代の若い母親ら2千人が出席して開催された。日本保育協会沖縄支部の主催で、今回で14回目。親学推進協会理事長の高橋史朗明星大教授は「日本の社会から親子の一体感を育てるぬくもりと温かさが消えつつある」とした上で「子供をどう変えるかではなく、親がどう変わるかが今、問われている」指摘した。 |
冒頭、カラフルな民族衣装姿の地元保育園児110人が小太鼓などを手に沖縄の舞踊を披露し満席の会場から喝さいを浴びた。次いでまつりを支援する日本財団の笹川陽平会長が「世界の中の日本」のテーマで特別講演。「中国や韓国と隣接する沖縄は海洋国家日本の中心。この地から若いお母さん方の子育てに対する力強いDNAを世界に発信してほしい」と激励。高橋教授は基調講演で「三つ子の魂百まで」のことわざは近年、脳科学の面からも正しいことが実証された、とした上で「子供にとって親は人生最初の教師であり、この時期のぬくもり、温かさが親と子の絆を築く基礎となる。最近、携帯電話をしながら授乳する母親がいるが、これでは親子の一体感は育たない」とあらためて親心の重要性を強調した。(写真:特別講演する笹川会長)
次いで高橋教授をコーディネーターにタレントの高見知佳さんら4人が「教育の原点は家庭にあり」をテーマに討論。40歳で母親になった高見さんは「確かに子育ては大変だが“IQより愛嬌”の精神で楽しくやっている。子供の良きサポーターになりたい」と自らの子育てを披露。2009年から日本青年会議所会頭に就任する安里繁信氏は親学と大上段に叫ばなければならない現状は寂しい状態とした上で「日本青年会議所でも今後、親学を取り入れた日本男児育成講座ような事業に取り組みたい」と抱負を述べた。(写真3:討論会にはタレントの高見さんも参加(写真:踊りを披露する園児たち) 笹川会長は「動物や昆虫と同様、子育てをもっと気楽に楽しく行うべきではないか」と指摘し、日本保育協会沖縄県支部の玉村八重子支部長は親学の現状などを紹介。高橋教授が「古くから言われている“しっかり抱いて、下におろして、歩かせろ”こそ子育ての原則」と指摘して全体を締めくくった。(宮崎正) 会場となったコンベンションセンター
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