今回はスペイサイドの蒸溜所、グレンマレイのボトルから、ピーテッドシングルモルトを飲みます。

ノンエイジのクラシック、エイジドのヘリテージ

_DSC7621_01前回飲んだのは12年ものでしたが、その後にグレンマレイのラインナップが変わり、ノンエイジものとしてクラシック、年数表記付きのものはヘリテージというブランドが冠されるようになりました。

ほかの蒸溜所同様に原酒不足が深刻になった措置ではないかと推測されます。

そのクラシックのラインナップとして、レギュラーボトルのほかに様々な樽で後熟したものと、ピートを使ってモルティングした大麦麦芽を使ったピーテッドがそろっています。

このピーテッドに使われる原酒はアメリカンオークの樽で熟成されたものとなっています。

今後のグレンマレイは、このノンエイジ系を主体に売っていくと思われます。

テイスティング

グラスからの香り、液色

グラスからは正露丸、ヨードを思わせるスモーキーな香りが感じられます。
液色はシャンパンゴールドです。

ストレート

レーズンの香りが先立ち、その後に正露丸、レモンの香りが続きます。
味わいはアルコールからの辛みはそこそこあり、後から酸味が広がります。

ロック

正露丸と潮の香りを思わせる独特のスモーキーな香りが広がり、ライム、レモンの爽やかな香りが続きます。
味わいは苦みと酸味が半々に感じられ、奥からスパイシーさも加わります。

ハイボール

スモーキーな香りとレモンがともに前に来て、軽い正露丸の香りとマスカットの香りが続きます。
味わいは、軽く苦みがあるものの、その後は酸味、甘みが続きます。

アイラモルトのような荒々しさのあるボトル

これは憶測ですが、近年では蒸溜所でモルティング(大麦を発芽させた後で加熱して成長を止め、大麦麦芽を製造する工程)を行わず、モルトスターといわれるモルティングした大麦麦芽を提供する業者を通じて購入するところがあり、グレンマレイもアイラ島のモルトスター(ポートエレン)に、アイラ島のピートを使うよう注文をした可能性があるでしょう。

スペイサイドだと青リンゴなどのフルーティさが強い傾向があるだけに、このボトルは異質さを感じます。

全体的には、ラフロイグやアードベッグをライトにした印象です。これらに比べるとスモーキーさは幾分抑えられているように思えます。

アイラモルトが好きな人であれば十分受け入れられますが、そうでない人には癖が強いでしょう。

700mL、アルコール度数40度、価格は3000円ほどです。

<個人的評価>

  • 香り C: 正露丸、ヨードといったアイラモルト風のスモーキサの後に、レモン、ライムの香り。
  • 味わい C: 全体的に苦みが目立ち、酸味、スパイシーが続く。加水で甘みが出る。
  • 総評 C: アイラモルトのボトルが高くて買えない人の代替になるかも。


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