【解説】イスラエルとハマスが武力衝突、各国の反応
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■フランス
フランスのユダヤ人人口は欧州最大の約50万人以上と推定され、イスラエルと米国に次いで世界で3番目に多い。
政府は全国のシナゴーグとユダヤ人学校を中心に警戒を強めている。ジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は地方当局に対し、監視を強化するよう緊急に伝えた。さらに、危険が懸念される観光地や宗教施設などを警備するため兵士を配備するサンティネル(Sentinelle)と呼ばれる「歩哨作戦」の実施を指示した。
■ドイツ
政府は、ユダヤとイスラエルの関連施設で警察の警備を強化している。
ナンシー・フェーザー(Nancy Faeser)内務・国家相は大衆紙ビルトで、ベルリン市内の警備を直ちに強化したとし、「イスラム教界隈(かいわい)のハマスの潜在的支持者」を当局が監視していると明らかにした。
■イラン
イランの主要都市では7日、パレスチナの旗を手にした数百人が集まった。首都テヘランでは、ハマスによる攻撃を祝い、「偉大なる(パレスチナの)解放運動が始まった」とのメッセージが書かれた看板が掲げられ。一部都市では群衆が花火を打ち上げ、イスラエル国旗に放火する人もいた。
■レバノン
イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織「ヒズボラ(Hezbollah)」は8日、首都ベイルートで集会を開いた。参加者は「イスラエルに死を」とシュプレヒコールを上げた。
ヒズボラは8日、ハマスへの「連帯」として、「イスラエルが占拠するレバノン領シェバーファームズ(Shebaa Farms)にあるイスラエルの拠点を大量の砲弾と誘導ミサイルで攻撃した」と発表した。
幹部の一人は、攻撃はイスラエルへのメッセージであり、「われわれの土地を占領している限り、敵を標的にするのは自分たちの権利であり義務だ」と主張した。
■トルコ
トルコのイスタンブールでも、パレスチナ人を支持するデモ行進に数千人が参加した。
■イエメン
イエメンでは、イランが支援するフーシ派(Huthi)の支配下にある首都サヌアでデモが行われた。イスラエルと米国の国旗が燃やされ、戦闘員は「米国に死を、イスラエルに死を」とシュプレヒコールを上げた。
■イラク
イラクの首都バグダッドでは7日、市内中心部に約100人が集まり、ハマスによる攻撃を祝った。参加者は「米国にノーを、イスラエルにノーを」とシュプレヒコールを上げ、イスラエル国旗を踏み付けて火を付けた。
■南アフリカ
ケープタウンではイスラム教徒数百人がモスクに集まり、パレスチナ人への連帯を示した。
元議員の男性は、「わが国の解放運動も、影響をもたらすために武器を取ることを余儀なくされた」と主張。
アパルトヘイト(人種隔離政策)時代、「国際社会は(当時の)南アフリカへの制裁を求められたが、西側諸国はアパルトヘイト下のわが国を支援した。今、パレスチナの人々に対抗するイスラエルを支持するのと同じ人々だ」と非難した。(c)AFP