代理人の弁護士、神原元氏がnoteで抗議している様に、和解への不満をにおわせているひとりが呉座氏本人というところが悩ましいが。
呉座勇一氏の和解後の対応を批判する弁護団声明|弁護士神原元
呉座氏は、現在、「呉座勇一先生の裁判を支える会」と称する会のブログ記事(以下「本件ブログ」といいます)を「オープンレター訴訟の和解成立のお知らせ」として自己のブログに引用しています。
本件ブログは、呉座氏が違法の主張を撤回して、和解を申出たことによって、3項を確認したという重要な経緯が省かれているのです。
そうすると、本件ブログは、オープンレターは呉座氏の名誉を毀損する記載が含まれていたのであって、本件和解は、歴史修正主義に関する表現を訂正した(=もともと違法であったが、訂正した)と読めてしまうのです。そして、これを引用する呉座氏は、本件和解の合意事項を覆し、従前の主張を繰り返そうとしているものと言わざるを得ません。
文章を修正する必要もなく、呉座氏が訴訟をとりさげるかたちで和解がおこなわれた以上、「女性差別的な文化を脱するために」そのものを批判する理屈は成立が困難と考えるべきだろう。
オープンレター「女性差別的な文化を脱するために」をめぐる裁判で、オープンレターを発表した側の勝利で和解したという発表 - 法華狼の日記
もし「女性差別的な文化を脱するために」に問題があったのではなく、その誤った解釈がひろまっていたというなら、呉座氏の訴訟は誤った解釈をおこなった相手にしぼるべきだったろう。
はてなブックマークを見ると、呉座氏と神原氏それぞれに肯定否定の賛否両論になっている。
[B! 裁判] 呉座勇一氏の和解後の対応を批判する弁護団声明|弁護士神原元
ただ、神原氏への批判者は、そもそも「女性差別的な文化を脱するために」を読めていないだけに見える。
id:minamihiroharu 「呉座氏を「歴史修正主義者」であると断定したものではなく」 仄めかしてあって断定ではない、って話じゃん。 こういうインテリがいるから俺は反知性主義者を支持するんだが、裁判になるとインテリが勝つのよな。
minamihiroharu氏は呉座氏のほのめかしは気にならないのだろうか。それともSNSで「いいね」をつけるような呉座氏の態度が指摘されていたことを知らないのだろうか。
もともと「女性差別的な文化を脱するために」はタイトルどおり、コミュニティの文化を問題視する内容だった。だからこそ本人の問題と同調の問題を切りわけて論じていたのだ。
id:himakao 歴史学者への「歴史修正主義者」が事実上撤回されてるのに勝利和解とか品の無い文書書いた人間が抗議してくるの狂ってるな。
id:toro-chan 要するに「個人の名誉(==歴史修正主義とみなす)を侵害する」OLが無意味なのは明らかになった。そこが重要。個人を対象としないOLを「OL」と思いこむのは勝手にすればいい。そもそもそれなら誰も裁判なんかしない
id:Akech_ergo OLの『専門家として公的には歴史修正主義を批判しつつ、非公開アカウントにおいてはそれに同調するかのような振る舞いをしていた』との記述は『「歴史修正主義者」であると断定し』ていないらしいね。日本語難しい。
しかし「呉座氏自身が、専門家として公的には歴史修正主義を批判しつつ、非公開アカウントにおいてはそれに同調するかのような振る舞いをしていた」という「女性差別的な文化を脱するために」の文章はなにひとつ撤回されず、神原氏が和解をつたえるnoteにそのまま再掲されている*1。論評の誤りを指摘できずにひきさがった以上、むしろ和解で撤回された無意味と確認されたのは呉座氏の解釈でしかない。
id:gun_kata 自分達が裁判にて「歴史修正主義」は価値中立的な用法としても使われる、と主張していたことについては頑なに触れないんだな。
否定的な表現としては抑制的という指摘を、今回の神原氏のnoteで言及する意味があるとは思えない。ちなみに2014年のエントリで、実際に代表的な辞書には価値中立的な言葉しか掲載されていないことを簡単に調べたことがある*2。
id:sisopt “勝利和解“とか言う一方的な砂かけ記事を公開した弁護士がいたけど、それが全ての始まりだよな。まずその弁護士の暴走を止めさせないとこういう法廷外闘争が無限に続きそう
id:wideangle 神原が和解直後に正義は勝つだの何だのとかわけわからんことアレは良いんかい……
id:preciar 和解したのに勝利宣言という嘗めた真似やってた奴らが何か言ってんな。呉座せんせが最初に出した記事は事実だけを並べた報告だったけど、蒸し返し勝利宣言を受けて撤回。要するにそういう事
id:Koagra 勝利和解という言葉も分からなかったが、今回の主張も分からない.和解を申し出た側が負けと言うこと?
以前のエントリでも書いたことだが*3、訴訟を起こした側が全面的に主張をとりさげたことを敗北ではないのだとすると、訴訟をつかった圧力自体が目的だったのではないのかと疑いたくなってくる。
id:kyiv Colaboで悪名を馳せたしばき隊弁護士。暇空みたく徹底抗戦すればイチコロだが本業が忙しい人には厄介なダニ。罠だらけの和解や些細な民事をしかけていつまでも絡む。パヨクは絶対悪との認識をもっと広めるしかない。
少なくとも現時点で結果が出ている著作権裁判においては、暇空茜こと暇な空白氏は神原氏を相手に徹底抗戦どころか訴状ひとつ出しただけで、相手の反論をそのまま受けいれるように敗訴している*4。この件でもちだしては暇な空白氏にも迷惑ではないだろうか。
id:Shiori115 しばき隊弁護士を支持するはてサ/フェミは同じ穴の狢だね。一人の鍵垢での発言をほじくり返して寄ってたかって糾弾する自らの加害性は一切スルーで、それが正義のつもりでいるただのカルト集団でしかない。
発端は鍵アカウントとはいえ数千人が見られる状態で呉座氏が個人攻撃をおこなっていたことにある。そのコミュニティで呉座氏の問題発言は「スルー」され、他の問題発言者と同調しあっていた。
呉座氏の問題発言が明らかになってからも擁護者は少なくなかった。だからこそ、ひとりの問題ではないという理解から「女性差別的な文化を脱するために」が書かれた経緯がある。
id:flatfive 「呉座氏の復帰を歓迎します」は笑うわ。あれだけの集団リンチを加えておいて、当然社会的に殺すのが目的だったろうによく言う。
id:kihiketufuwabe 全面勝訴和解とか言って喧嘩売ったのは弁護団側では?更に"私たちは呉座氏の復帰を歓迎します。"あれだけ追放しようとしいてこれは白々しすぎませんか/和解に反するなら訴訟すれば?法律の専門家が揃ってるんだから
そのような「あれだけ」が「女性差別的な文化を脱するために」と別個に存在したのだとすれば、そのような「あれ」を対象に裁判をすれば良かったのではないだろうか。」