【要請】記者会見のやり直しとコンサル会社に説明責任を求めます。(10.8)

10月2日に行われたジャニーズ事務所(SMILE-UP.)による記者会見の後、「NGリスト」なるものが存在したというニュース報道で、世間が騒然としています。これは、会見で行われる質疑応答の場面で「質問(挙手)される記者」を選別して指定する(しない)という、全く持って茶番劇であると多くの識者から強く批判される事態になってしまっており、折角の誠意をもって挑んだ会見であっても、すべてが破壊的な状況になってしまっているとみて間違いはありません。

ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)は、10月5日に自社のウェブサイトで、「弊社記者会見に関する一部報道について」の中で、NGリストの使用を止めるよう「NGリストを作成したコンサルタント会社」に指示したと釈明し、会見最中での使用についての関与を否定されました。

司会を務められた松本和也氏も、リストを参考にした行動は取っていないとして、これを強く否定されています。しかしながら現実的な問題として、「NGリストが存在」し、また、リストに掲載された記者やジャーナリストが挙手しても、その多くが指名されていない(1名のみ指名)ことが現実として残り、否定のコメントだけで説明されても疑惑は深まる一方です。

この疑惑を払拭するためにも、会見のやり直しを求めてここに要請すると共に、リストを作成して会場に持ち込んだとされる「FTIコンサルティング」社に対して、ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)は、混乱を招き、業務を妨害されたとして、その責任の追及を行うべきと考えます。

当事者の会として重きを置いていることとしても、会見の場で、被害者への救済と補償の内容や範囲などにおいて、質問から得られる事は多くあり、これら知りたい事を無碍にされ、期待を裏切られていることに繋がっております。

被害者の救済について、ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)に対して、直接問えるその機会を奪われた記者やジャーナリストたちの声は、被害者の代弁としての要素も多くあり、この答えの一部または全てを失ったことと等しく思えます。

健全なる会見を行うために、ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)側から登壇された方々が誠意のある対応で挑まれた姿勢を否定すべきでないとすれば、それを損なったコンサル会社の責任を問うとともに、その疑惑を払拭するためにも、会見のやり直しは絶対的に必要なものであると断言できます。リストに載っていた指名NGの方を優先してでも、十分な質疑応答を行うべきと考えます。

被害者にとっては、記者やジャーナリストの方々の質疑は非常に有難い存在であり、それを報じるメディアによって、関心ある世間の方々が真実を知るチャンスでもあることから、それが不誠実に終わり、疑惑だけが残ったままの状態では、ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)にとっても不利益でしかありません。

以上のとおり、被害者のためにも、また自社のためにも、会見のやり直しを強く要請いたします。せっかく開く会見では、記者全員の質問に答えられる余裕のある時間設定をもって対応して頂きたく思います。少なくとも、一社1問ではなく、時間や数の制限による都合はなくして努めるべきと強く要望いたします。

ジャニーズ性加害問題当事者の会
代表 平本淳也

2023年10月8日