歌舞伎町で売春か女性80人逮捕 SNSで拡散、客集まる
警視庁は3日、東京・歌舞伎町の大久保公園周辺で売春の客待ちをしたとして、1〜9月に20〜46歳の女性80人を売春防止法違反の疑いで現行犯逮捕したと発表した。新型コロナウイルス禍での行動制限が緩和された上、客待ちの様子がSNSで拡散されたことで東京都外からも女性や客が集まるようになっているといい、警視庁は取り締まりを強化している。
保安課によると、2019年は53人、新型コロナ感染が拡大した20年は23人に減り、21年は34人、22年は51人だった。過去には多額の代金を回収しようとするホストが売春を勧めたケースもあった。
23年は9月中だけで35人を現行犯逮捕。約7割が20代で、約9割が初犯だった。無職や性風俗店従業員の割合が高い。ホストクラブやメンズ地下アイドルにはまったことによる借金返済や遊興費目的が約4割を占めた。
こうした状況を踏まえ、警視庁は9月22日、歌舞伎町地区のホストクラブなど110店舗に風営法に基づく一斉立ち入りを実施した。代金の回収に関するトラブルについて注意喚起するチラシを責任者に手渡し、客に売春させるなどの行為は処罰対象になると従業員に周知するよう求めた。
警視庁は女性の更生のため、釈放時に福祉制度を紹介する活動に力を入れており、22年から専門相談員を設けている。〔共同〕