ジャニーズ会見「1社1問」は事前に「おかしい」と言うべき 日テレ識者が指摘 NGリストで指名された記者も

 多くの企業の会見を取材したという日本テレビ経済部の大野伸解説委員が6日、同局系「news.every」に出演し、今月2日のジャニーズ事務所の記者会見で「指名NGリスト」があったことにコメントした。

 NGリストが存在したことが「『答えたくないことがある』この裏返しだと取られてしまう」と後ろめたさを勘ぐられると解説した。なお、4日に「NGリスト」があったと報じたNHKは、ニュース内で「(リストに)掲載された人の中には司会者から指名されたジャーナリストもいました」と伝えている。

 会見が2時間という時間制限があり、質問が1社1問とされていたことには「参加したメディアも、こういう条件を提示された場合『承服できない』ということを、冒頭で伝えてもよかったんじゃないか」と取材側が事前に交渉すべき面もあったとした。「きちんと、おかしいことは『おかしい』と言うことは大事だった」とスタート時点では条件を“黙認”した形になっていたと指摘した。

 一方で通常の記者会見とは違う不祥事での会見である点も重視。過去の企業の不祥事での会見も「やはり長い時間をかけて予定を押してでも説明をするというものが多かった」とした。

 また、井ノ原快彦が「揉めているのを子どもたちに見せたくないので、できる限りルールを守って」などと発言したことについては「謝罪をする側が子どもを例にして『見せたくない』と記者をいなす、そのことについて多くの広報の専門家からも『違和感を感じた』という指摘が出ています」と説明した。一方で「一部のメディアも持論を唱えて、扇動的な不規則発言をしたりしていました。逆に拍手をしているメディアもいました」と説明。「情緒的だった」と会見場内の雰囲気が二分されていたとし「勝ち負けではない」と強調した。

 なお、井ノ原の「子どもたち」発言の後に、「最後の質問」として当てられた記者が、約2分かけて質問した内容は以下の通りだった。

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少し振り返りの内容が含まれますけれども、先ほど東山さんが「ジャニー氏に少年たちは弱いところをつかまれていた」というようなことをおっしゃいました。ジャニー喜多川氏の未成年者に対する性加害行為というのが、口淫から肛門性交まで、そしてジャニーさんは少年たちの全裸の写真や肛門の写真、性器の写真なども撮っていたとか、あるいは女性ホルモンを注射していたんじゃないかという疑いが元ジャニーズJr.の方の証言や暴露本などで取り上げられています。ペンネーム・木山将吾さんが「SMAPへ」(暴露本の1つ)の中で、「ジャニーズ帝国は恐怖政治でぼくを飼い犬にしていた」と述べています。ジャニー氏による性加害行為というのは、少年たちの人格を毀損(きそん)し、なにか奴隷化する支配の手法であったような印象を受けます。ジャニー氏の性加害行為がジャニーズ事務所のタレント支配力の源泉になっていたのではないか、そして、そのために事務所側は黙認したというより、必要不可欠な手法として利用してきたのではないか、という風にも感じられます。証拠は何もありませんが、和製エプスタイン(慈善事業も行っていた米の資産家。多数の少女への性的虐待で逮捕され、裁判前に自殺)だという人もいます。東山さんはジャニー氏の右腕として被害と加害の両面を見てこられたと思います。こうしたジャニー氏の性加害の及ぼしていた影響についてご見解をお伺いできればと思います。よろしくお願いします。

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