「小保方氏を批判する科学者の多くは、彼女のようにまったく新しい分野を切り開く研究をしていない。誰かが切り開いた分野を追随している人がほとんど。だから、論文の体裁ばかりに気を取られて、まともな評価ができない。小保方氏の研究はその着想が評価されるべきものであって、論文の体裁はどうでもいい」(武田氏)
要は中身が肝心というのだ。
「十分にSTAP細胞の存在を納得できる内容だった。強いていうなら、説明が親切すぎたことが災いしたのかもしれない。細かくデータを提示すると間違いをおかすリスクが上がる。そこに若さが出た。経験を積んでいくと、無駄なことは排除できるようになる。ただ、それもテクニカルな話に過ぎない」
過去、研究不正に関する調査委員会に加わった経験もある武田氏。理研は「結論を急ぎすぎた」と疑問を呈する。
「普通なら6カ月以上はかかるはずだ。これほどの短期間で不正と断定するのはあまりに拙速。世論に過剰反応してしまった側面がある」と指摘し、こう続ける。
「画像の問題だけで研究者生命がなくなるとなれば研究者は萎縮してしまう。これでは、日本の科学界に画期的な新発見が期待できなくなる。今後のためにも小保方さんに研究を続けさせるべきだ」
理研は、小保方氏の不服申し立てを受けて、再調査の有無を今週中にも判断する。どんな答えを出すのか。