首相、なぜ「お答えは難しい」の? 元統一教会信者が見た予算委

有料記事岸田政権

安倍龍太郎
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 17日に始まった衆院予算委員会に注目する女性がいる。40代の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)元信者だ。この女性は合同結婚式を経て2度の離婚、韓国での極貧生活を強いられながら2人の娘を育てた。国会での本格論戦に、何を感じたのか。

 画面越しの岸田文雄首相が答弁しようとすると、身を乗り出した。「岸田さん、何て答えるんだろう」。首相が明言した教団の「調査」について、立憲民主党山井和則氏が「いつまでにするのか」とただした場面だ。

 山井氏は解散命令請求を決断すべきだと主張。調査に時間がかかるほど、被害が続いてしまうと訴えた。

 しかし、首相は何度聞かれても「お答えすることは難しい」。女性は「なんで難しいんだろう。トップが決めれば下は動くのに」とつぶやいた。首相の本気度が見たかった。調査開始の決断も「評価はするけど、判断が遅すぎるよ」。

もう母はどこに住んでいるのか分からず

 女性は2013年に脱会した…

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    林尚行
    (朝日新聞GE補佐=政治、経済、政策)
    2022年10月18日1時22分 投稿
    【視点】

    国会で本格的な論戦が始まった昨日、旧統一協会の元信者の女性と朝日新聞の記者が審議の様子を一緒に見ました。岸田首相の答弁をしっかり聞こうと身を乗り出す女性。その様子を取材し、女性の人生と国会論戦を重ね合わせて報じようと取り組む記者--。そんな

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