自民の2国会議員が接点 県議は6人 本社全国アンケート

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 朝日新聞社が全国の国会議員と都道府県議、知事を対象に「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」や関連団体との関係を尋ねたアンケートで、岩手県関係の国会議員では衆参6人全員が回答し、うち2人が接点を認めた。県議は47人中41人から回答があり、6人が認めた。いずれも自民党議員。それぞれが取材に応じ、主催イベントに出席するなどの関わりがあったと答えた。

 アンケートは、全国の国会議員と都道府県議、知事を対象に9月2日まで行った。教団や関連団体と接点があったことを認めたのは全国の計447人で、国会議員と都道府県議ともに8割を自民が占めた。

 県関係の国会議員で接点を明らかにしたのは、藤原崇氏(衆院岩手3区)と広瀬めぐみ氏(参院岩手選挙区)の2人。いずれも、「イベントへの出席・祝辞・祝電などの関わり」について、「はい」と答えた。

 藤原氏は取材に、昨年参加した議員連合の懇談会をあげ、「確認はしていないが、おそらく(旧統一教会に)関連していた」と答えた。支援者に依頼されて出席したという。選挙支援を受けたことなどは、「ない」としている。

 広瀬氏は、同氏事務所の事務局長が取材に対応。参院選前の今年5、6月ごろ、支援者に誘われて盛岡市の教会を訪れ、責任者にあいさつをしたという。事務局長は「霊感商法や献金などの問題がある団体という認識がなかった」と話した。

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 県議の関わりで目立ったのはイベントへの参加だ。

 高橋康介氏(盛岡選挙区)は、支援者に頼まれて教団友好団体が主催するイベントに何度か参加し、あいさつをしたという。神崎浩之氏(一関選挙区)は、5年ほど前に参加した安全保障を学ぶ会合が旧統一教会と関係性があった可能性があると説明した。高橋穏至氏(北上選挙区)は今年2月、関連団体が主催するオンラインの催しに参加したという。いずれも、教団に関係する団体との認識はなかったとした。

 米内紘正氏(盛岡選挙区)は2月と6月、支援者に案内され、教団友好団体の「天宙平和連合」と「世界平和女性連合」が開いた行事に出席していたという。いずれの団体も「国連NGO」と名乗っており、米内氏は「旧統一教会と関係する団体と認識できなかった」と答えた。ピアノリサイタルや海外ボランティアの紹介が中心で「表の集会ではなかなかわからない」と話した。

 オンラインの催しに参加していた高橋穏氏は2019年の県議選に立候補する際、花巻市内の教会であいさつをしたという。旧統一教会だと知らずに「寺や神社にあいさつに行くのと同じ感覚だった」と答えた。

 川村伸浩氏(花巻選挙区)も教会へあいさつに回ることがあったという。関わりを持ち始めたきっかけや時期は覚えていないとし、何度かあいさつに行くうちに宗教団体であることは理解したが、問題がある団体という認識はなかったという。

 臼沢勉氏(紫波選挙区)は今年6月、教会を訪れた。支援者に促されて行き、数分ほど、自分や当時参院選に立候補予定だった広瀬めぐみ氏について話したという。旧統一教会だとは知らなかったという。

 いずれの国会議員、県議も取材に対し、今後は関係を見直すと答えた。

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