熊本の県議は4人が「接点」と回答 旧統一教会関連で
朝日新聞が全国の都道府県議らを対象に実施した「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)との関係をたずねるアンケートで、熊本県内では県議48人中37人が回答、うち4人が関連団体と接点があったことを認めた。
会派別では、自民は35人中27人、立憲民主連合、公明、共産は所属議員全員、無所属は5人中2人から回答があり、自民1人、公明2人、無所属1人が接点があったと回答した。
2人が関連イベントへ会費の支出を認め、4人が関連イベントへの出席・祝辞・祝電などを認めた。
4人のうち2人は2020年2月に開催された「日韓トンネル推進熊本県民会議総会」に出席したと回答。「旧統一教会が社会的に問題を抱える団体との認識は持っていたが、主催団体が関連団体とは全く認識していなかった」という。
1人は教団の友好団体が関わるイベント「ピースロード」に参加したという。もう1人も関連が指摘される「熊本ピュアフォーラム」が主催するセミナーの賛同者になってほしいと頼まれて承諾したが、「関連団体とは知らなかった」と回答した。
調査は8月18日時点で現職と確認できた議員らを対象に、同日~9月2日に原則オンラインで実施した。
自民県連「調査する気ない」
自民党が党所属国会議員と「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」との関係について調査したことを受けて、同党熊本県連の前川收会長は9日の県議会終了後、記者団から県連も調査しないのかと問われ、「調査をする気はありません」と答えた。
自民が8日に公表した調査結果では、県選出の衆院議員2人が関連団体の会合に出席していたことが判明。木原稔氏(衆院熊本1区)が講演し、西野太亮氏(同熊本2区)があいさつしていたという。この調査は国会議員が対象で、地方議員には実施されていない。
ただ、熊本の自民県議をめぐっては、岩下栄一県議が教団の友好団体「平和大使協議会」の県議長と、友好団体が関わる「ピースロード」の副実行委員を務めていたことを朝日新聞の取材に対し、認めている。岩下氏は取材に「知人に頼まれて就任したが、旧統一教会との関連は知らなかった」と回答、役職についてはすでに辞任したという。また、他にも複数の県議が関連団体のイベントに出席したことを認めている。
前川会長は複数の県議が関連団体と関係があったことについては「基本的には統一教会との関わりを分からずにお付き合いがあったと思っていますから、それはやむを得ない。この関係は分かった以上は、関係を絶つ」と述べた。自身と旧統一教会との関わりについては「私は誰とでも付き合っていますけど、もしかするとその人が統一教会の信者だったかも知れません。それを調べる能力は無いし、調べるつもりもない」と調査しないことを明言した。
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