旧統一教会、国会議員2人と県議2人が接点

佐藤仁彦 北上田剛
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 「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と政治家との関係を尋ねた朝日新聞の全国アンケートで、秋田県内では石井浩郎参院議員(自民)と、少なくとも自民の県議2人が接点を持っていたことが判明した。アンケートは無回答だったが、御法川信英衆院議員(自民、秋田3区)が過去に教団関係者と接点があったことも分かった。

 アンケートは、全国の国会議員と都道府県議、知事を対象に2日まで行った。教団や関連団体と接点があったことを認めたのは全国の計447人で、国会議員と都道府県議はともに8割を自民が占めた。回答率は89・6%だった。

 秋田県内の国会議員では、御法川氏を除き回答が得られた。

 石井氏は2016年、旧統一教会の関連団体が主催する会合であいさつした。「お世話になっている方からの出席依頼があった。関連団体との認識はなかった」という。今年4月にも関連団体が開いた会合であいさつしていたが、「普段のつきあいはなく、会費の支払いやパーティー券の購入はない」と回答した。取材には「旧統一教会系だと知らなかった。今後は会合を精査し、社会的に問題になっている団体の会合には出席しない」と答えた。

 御法川氏も、過去に接点があったことは認めた。取材に対し「会合での同席など、過去に接点があったことは認めるが、今後は党の方針に従っていきたい」と話した。

 秋田県内の県議は43人中36人から回答があり、うち2人が、関連団体のイベントに出席したことがある、とした。祝電を送ったり、献金などがあったりしたと答えた議員はいなかった。

 杉本俊比古県議(男鹿市選挙区)は、関連団体から講演会などの案内を受け、計2回ほど出席したことがあるという。最近では、4月末のイベントに参加して、石井氏らによる対談を聞いたという。杉本氏は「その団体が旧統一教会の関係だとは頭の隅にもなかった」と話した。

 竹下博英県議(秋田市選挙区)は「知人からの依頼でイベントに出席した」と答えた。クリスマスパーティーなど関連団体の会合に2回出席したとしている。

 アンケートでは、自由記述でこの問題への意見も求めた。無所属の県議は「利用したつもりが、逆に利用され、結果的に旧統一教会の被害を助長させることにつながったのではないか」。公明党の県議は「一般的な常識として、政治家は社会的なトラブルを抱えている団体との接触を控えるべき」と回答を寄せた。

 さらなる実態解明を求める声も複数あった。ある自民県議は取材に対し、「多くの国民が政治との関係に疑問を感じている。この機会に全部うみを出し切らないと、政治不信は払拭(ふっしょく)できない」と話した。

 アンケートでは、佐竹敬久知事が、関連団体が5月に主催した講演会にメッセージを送っていたことも分かっている。佐藤仁彦、北上田剛)

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