スロヴァキアの総選挙で親露派が勝利したというじゃないか。

で、そのスロヴァキアなんだが、その本質的な領土はウクライナに占領されたままなんだよな。カルパティア・ルテニアのことだね。

ここは本質的には聖イシュトヴァーンの王冠の地であり、そういった意味ではハンガリーの歴史的領土であると言える。実際、チェコスロヴァキア、その後チェコ併合後の一時期スロヴァキアに属し、二次大戦前に最終的にハンガリーが併合している。

というわけで、ウクライナに併合されている歴史的領土を持つスロヴァキアとハンガリーの両国が揃って親露の旗を掲げたのは現在のウクライナ事変において非常に大きな意味を持つことになる。

そうでなくても、東欧はウクライナ産の農産品が流入したことで農業が打撃を受けているし、亡命者を抱えたことで負担が大きく、最近はウクライナとの距離をとっている状態だ。

まして、西ウクライナ全域という意味ではポーランドも元々領有していた地域であるだけに逆にウクライナ包囲網が形成されつつあると言えなくもない。

実に面白いことだね。

領有権の正統性/正当性を訴えるってのはそういうことなんだよ。欧州の国境なんてのは血で血を洗う草刈場。下手なこと言えば、それが自国の首を絞める理由にしかならない。

まして民族自決の原理なんてモノも持ち出せば、ウクライナという国家は分割してしまわないといけなくなる。

ウクライナ擁護なんてのは所詮は綺麗事でしかないんだよ。その綺麗事に付き合って国益をいつまで損なうのだろうね。毎年何千億円、兆円単位でドブにカネを捨てるのが本当に日本国民にとって良いことなのかね？

ウクライナなんてさっさと見捨ててロシアと関係改善すべきだよ。その方が何倍も利益がある。そもそも米帝も英帝も自分の足下に火が付いているんだから、東欧同然に手を引くべきだろう。それが外交というモノだと思うよ。