都心では見たことない「意外な光景」が…埼玉県川口市や蕨市に移り住んできた「ワラビスタン」たちの「リアル」
少数派なのに目立つワケ
意識をクルド人に向けていると、どうしても彼らの姿が視界の中で目立ってしまうが、駅前を冷静に見渡すと彼らは少数派であり、やはり日本人の姿のほうが多い。
夜の盛り場では歩きタバコ、立ち小便、唾を吐くなどの行為は、残念ながら日本人も同様に行っている。ただ、柵に腰掛け、車座になって地面に座り話し込んでいるのは、クルド人のグループだけとなる。その姿は日本人ともアジア系の外国人とも違う。少数派とはいえ、嫌でも目立つのだ。
クルド人は日本語を話せる者も少数で、自分たちの文化をそのまま他国に持ち込んで、他の人種と交わらないなどの特徴があるようだ。スマホを携帯し、常に仲間たちと連絡を取り合い情報を行き交わしている。乱闘騒ぎがあった後であるためか、彼らからの聞き取りは至難を極めた。
川口市芝のクルド人が多く住んでいる地域を歩いてみた。
築年数の古いアパートに彼らの多くが住んでいる。洗濯物を見ても、複数のベランダに中東風の衣服が風に揺れている。夕方早い時間帯であったため、中東系の夫人たちが公園に集まり、水筒で水分を摂りながら茶話会をしていた。笑い声を上げながら、大きな身振りで話をしている。