都心では見たことない「意外な光景」が…埼玉県川口市や蕨市に移り住んできた「ワラビスタン」たちの「リアル」
生態を撮影しにくるユーチューバーたち
様々な事情を背負った外国籍の住民たちは川口エリアに居住し、日常生活を送る。都心に近いこと、そしてアパートや団地など住宅に入居しやすいことが原因の一つとして挙げられるようだ。
かつて海外で生活をする日本人も同じであったが、彼らは先に居住した仲間を頼って同じ地域に来る。そこでは国籍別の集団を形成し、地域には彼ら向けの商店ができるようになる。児童を抱えた世帯では子供を学校に通わせる。必然的に地域社会は異文化共生を迫られることなるのだ。
その結果、文化や生活スタイルの違いから様々なレベルで衝突が起こることになる。日本語会話能力が低いこと一番だが、それ以外にもゴミ出しや生活騒音なども原因となる。彼ら多くの外国籍の住民たちは日本の文化、法律、地域にルールなどに対応し、時間をかけて地域に馴染むようになった。
アジア系の外国籍住民が地域のルールを遵守し溶け込むようになった一方で、1990年以降に増え始めた中東系の住民は、未だ地域住民にとっては問題を起こす「不良外人」として注目を集めている。
前編記事にも記したように、今年7月、埼玉県川口市立医療センター前で起きた乱闘騒動をきっかけに、もともとあった排斥活動が活発になり、一部国内世論は沸騰している。
SNS上では「クルド人を追い出せ」と書き込みが相次いだ。川口を目指して多くのユーチューバーが彼らの生態を撮影しに集まり、無遠慮にカメラを向ける彼らとクルド人との衝突から、警察騒ぎに発展したこともあった。
現在、国内のクルド人に対しては世間の目が厳しくなり、その対立は顕在化している。乱闘騒ぎの発生したタイミングも最悪だった。一部外国人の取り締まりを求める意見書が川口市に提出され、6月19日に採択されたばかりだったのだ。