2016/06/28 17:48
AV業界って怖いなと思った話
こんばんは。大島です。
最近原稿が忙しくて
ブログを更新できていなかったので、
これはヤバイと思い、ひねり出しました。
AV業界って怖いなと思った話
皆さんご存知の通り、
ボクはゲイビデオモデルを経て
AV業界に移り、いま現在
文筆やタレント業で生活をしているわけですが
そういえばAV業界にいたんだな
って思い返すと、様々なことがありました。
しかし、ダークなイメージのあるAV業界。
例えばヤクザが出てくるとか、
レイプ紛いの現場があるとか、
そんなことは特になく、
「まあ、AVっていっても普通の仕事ダナー」
くらいに思って活動をしていました。
そんな中、今回お話するのは
初めて少しAV業界が
怖く思えた出来事です。
その日ボクは
とあるメーカーの
とあるナンパ物の撮影をしていました。
こういうナンパ物は
本当にそこらを歩いている女の子に声をかけて
AVに出演させちゃうガチなものもありますが。
大体はAVプロダクションに所属したばかりの
出演経験が1~2回くらいしかない女の子を
素人と称して撮影することがほとんどです。
まあ、たしかに出演経験があまりない女の子ですから
素人といえば素人といえなくもありません(苦しい)。
ボクは男性ですから、
ボクがナンパ物に出るという場合は
たいてい女の子に最初は
「自分も女だ」と言って近づき、突如
おちんちんを出してえっちなことをしてしまうという
ような内容になります。
その日も何人かの半素人女子たちとの
撮影を終え、次が最後の撮影だという状況でした。
監督「いやー、大島ちゃん、色々撮影中は
無理言っちゃってごめんね」
ボク「いえいえ、ボクも不慣れですみません。
勉強になります」
監督「そういってもらえると俺も
厳しいこと言った甲斐があるよ。
次で最後だから、がんばろうね!」
そんな良い雰囲気で
撮影が終わろうとしていました。
AD「素人役みずき(仮名)さん入りまーす!」
そして、ADさんの呼び込みで
最後の素人役の女優さんが入ってきました。
このみずきさん(仮名)が
とんでもない曲者だったのです。
監督「お、じゃあ、みずきちゃん、
薫くんの横に座って」
みずき「はぁ~い」
監督「じゃあ、みずきちゃんは
街中でナンパされて、素人インタビュー企画って
聞いてるっていう体(てい)でね」
みずき「はぁ~い」
ボク「よろしくお願いします」
みずき「はぁ~い」
そして、撮影が始まりました。
ボク「えっとぉ、みずきちゃんは
いくつなんですかぁ~?」
みずき「22歳ですー」
ボク「そうなんだぁ! かわいいー」
そんな、定番の流れをこなしつつ
「彼氏はいるの?」などからえっちな質問に進みます。
ボク「じゃあ、みずきちゃんは
結構セックスとかしてるんだぁー」
みずき「いや、してないですね」
監督「あー、カット。みずきちゃん
もうちょっとエロいことが好きな子って感じ
出したいからそこは『結構してます』みたいなこと
言ってもらっていいかな?」
みずき「わかりましたぁ~」
撮影再開。
ボク「じゃあ、みずきちゃんは
結構セックスしてるんだぁ~」
みずき「いや、してないですね」
!?
ボク「え、えぇ~っとぉ、あの……」
監督「カット。んー、その、みずきちゃん?
そこは『結構してる』って答えて欲しいんだよね。
緊張して間違えちゃったかな?」
みずき「わかりましたぁ~」
撮影再開。
ボク「じゃあ、みずきちゃんは
結構セックスしてるんだぁ~」
みずき「いや、してないですね」
!!!???!?!
ボク「あー、んふふ、えぇっと……」(チラッ
同じ回答を繰り返すみずきちゃんに
ボクは困り、監督のほうを見ました。
監督は引き攣った顔で
顎をクイックイッと動かしています。
諦めて、先を続けろという合図です。
ボク「そ、そうなんだぁー! じゃあ、
もしかしてえっちなことに飢えてる感じ?」
みずき「いえ、全然」
!?!?!?!?!!!
この時点で現場には
「この子ちょっとオカシイぞ」という空気が
流れ始めていました。
監督「え、えーっと……みずきちゃん、
セリフを覚えられないのは構わないから
せめてエロくないことは言わないように
気を付けてくれるかなー?」
みずき「……」(ボー
監督の指示に呆けたように
虚空を見つめるみずきちゃん。
監督「ん? みずきちゃん?」
みずき「……」(ボー
監督「みずきちゃん????」
みずき「!」(ハッ
監督「あ、あはは……
みずきちゃん、大丈夫?」
みずき「すみませぇ~ん、
早くおちんちん挿れたくてぇ~」
!?!?!??!?!!!
監督「あ、あはは……そ、そうなんだ。
ちゃ、ちゃんとこの流れができたら、
すぐセックス始まるからね~」
ボク(AV監督が……引いてる?!)
というか、このみずきちゃんの発言に
現場にいる全員がこの子はヤバイという
空気が流れていました。
監督「大島くん、大島くん」(ヒソヒソ
ボク「はい」(ヒソヒソ
監督「とりあえず、この子でインタビュー長くは
撮れないから、早めにエロい流れに持って行って
終わらせちゃおう」(ヒソヒソ
ボク「わかりました」(ヒソヒソ
しかし、エロパートが始まってからが
このみずきちゃんの異常性の本調子でした。
さっき言ったことができない(というか、覚えていない)は当たり前。
監督がいくら「エロくないことは言わないで」と言われても
フェラチオは嫌がるは、カメラが回ってるのに
いきなり放心状態になるわで、まったくヌキどころがない。
監督「あ、あのさ、みずきちゃん、
演技ができないのはもういいからさ、せめて
次のバイブのシーン、喘ぎ声だけは出してくれる?」
監督「喘ぎ声さえ出てれば、とりあえずは
エロく見えるからさ……」
そんな全てを諦めた
監督の指示でしたが。
バイブ挿入シーン
監督「……カット」
もはや溜息すら出ない監督が
呆けたような喘ぎを繰り返すみずきちゃんに
カットをかけます。
監督「あ、あのー……ははは、みずきちゃん
せめて『あんっあんっ』とかにしてよ。
それじゃまるでヤク中だよ(笑)」
監督が冗談で言ったヤク中という言葉に
現場にし~んとした空気が流れます。
あれ? もしかして本当にコレやってんじゃね?
監督「大島くん、とりあえず、
もう挿れてフィニッシュしちゃおう。
コレ、ダメだわ」(ヒソヒソ
ボク「はい……」(ヒソヒソ
撮影再開
ボク「はぁ……はぁ……
みずきちゃん……イクよ……」
みずき「……」(ボー
ボク「うっ……!」(ドピュ
みずき「……」(ボー
終了
ボク「お、おつかれさまでしたー……」
監督「おつかれ……」
みずき「……」(ボー
監督「……みずきちゃん、先
メイクルーム帰ってて大丈夫だよ……」
みずき「(ハッ)……はぁ~い」(スタスタ
ボク「か、監督……」
監督「さっきさ」
ボク「……はい」
監督「あんまりにもあの子様子がおかしかったから
ADにプロダクションに連絡させたんだよ」
ボク「……」
監督「そしたらさ、俺、あの子会ったことあったわ」
ボク「え、でも、出演経験はないんじゃ……」
監督「いや、それがあの子プロダクション移籍して
入ってきたらしくてさ。どうやら前のプロダクションで
数十件近く企画系で呼ばれてたらしいわ」
ボク「で、でも、それであの演技って……」
監督「たぶん全部の現場であんな感じなんだろうね。
だからプロダクション変えて新人としていま
出演してるんだろうね」
し~ん……。
そんな重い沈黙が流れる中、監督は
切り替えるように
監督「ま、まあ、何はともあれ無事終了したし、
これからは俺の現場に呼ばないように
プロダクションには連絡しといたから!
何はともあれおつかれ!」
と、監督の言葉を聞きながら、
現場を後にしました。
ボクが荷物を取りに、メイクルームへ戻ると、
みずきちゃんはまだメイク室にいました。
みずき「……」(ボー
ボク「お、おつかれさまで~す……」
相変わらず放心状態でボーっと座っている
みずきちゃんに軽く声をかけ、ボクは早急に
立ち去ろうとしました。
出口へ向かうボクの後ろから
メイクさん(←現場でのことは知らない)が
みずきちゃんに話しかける声が聞こえます。
メイクさん「みずきちゃん、お疲れ!
どうだった? 男の子とのセックスは!」
そんなのん気なメイクさんの
問いかけに、みずきちゃんが答えた
回答はボクらの予想をさらに上回るものでした。
みずき「え?」
……。
…………。
…………………。
終わります。
記事へのコメント
コメント(9件)
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匿名
薬じゃなくて知的障害だったんじゃないかなぁ…
軽度だとアルバイトが続かなくて夜の仕事に行く人もいると聞くので
匿名
最初から全部の現場でああなんじゃなくて、前はちゃんと出来てたけど急に出来なくなったからクビになったんだと思います。
薬や精神疾患でなく脳の病気を疑った方がいい案件ですね……
匿名
挿入するものなんですねー
隷花
ブギーナイツって、アメリカのポルノ映画業界の出てくる映画みたいな。
何か精神的に追い詰められていたのか?それとも誰かの強制なのか?危ない薬物の影響でしょう
ま
ホ、ホラー?なんとも…