ジャニーズグループ「Kis―My―Ft2」の元メンバーだった飯田恭平氏が15日に「ジャニーズ性加害問題当事者の会」への合流を表明した。ジャニー喜多川元社長による性加害問題が社会問題になって以降、現在活動しているグループの元メンバーが名乗りを上げるのは初めて。キスマイへのダメージは必至で、ファンの動揺は広がるばかりだ。
飯田氏は当事者の会の公式サイトで「声を上げているみなさんの姿をメディアでみて、これまでずっと抑えていた気持ちが溢れました」と告白した上で「わかっているのに気が付かないフリをした結果、それによって傷ついている人がいます。同じ様な境遇で悩み、苦しんでいる方達が自分の行動によって一歩踏み出すきっかけになればと思います」と当事者の会に合流した理由を明かした。
キスマイは、現メンバー6人と先月末に事務所を退所した北山宏光、そして飯田氏を加えた8人で2005年に結成。飯田氏は翌06年にグループを脱退した。
ある音楽関係者は「キスマイのグループ名はメンバーの頭文字を並べてできています。デビューした時に『Ki』というのは北山さんの頭文字と説明されましたが、『i』はもともと飯田さんの頭文字だったのは有名な話。当時は飯田さんも人気のあった一人なので、ファンの間では残念がられていました」。
飯田氏の脱退後、7人で下積み生活を送り、2011年についにデビューを果たす。
「そのころのジャニーズJr.の中で結成されたユニットの多くはデビューが最終的な目標で作られてはおらず、バックダンサーという意味合いが強かった。キスマイもその一つだったのですが、そんな中でもデビューを勝ち取ったのは7人の努力のたまものといっていいでしょう」と同関係者は言う。
そんなキスマイの元メンバー飯田氏が「当事者の会」に合流した。グループは現在も活動しているだけに、メンバーへの影響は大きい。現在活動しているデビュー組で被害を告白した人はまだいない。ある芸能関係者の話。
「このような形でキスマイの名前が出て、ファンは困惑しています。キスマイというのがクローズアップされてしまうのは避けられませんから。本人はデビューしていないけど現在活動中のグループというのは大きく、キスマイファンに限らず、ジャニーズタレントのファン全体に動揺が広がっています」
現在、ジャニーズタレントの〝CM出演見送りドミノ〟が止まらず、「Sexy Zone」の中島健人が出演予定だった番組が延期される事態になっている。
「飯田氏の『当事者の会』入りは、ジャニーズにとって悪い流れがさらに加速すると言っていいでしょう」(同)
当時、飯田氏のグループ脱退理由は「学業に専念するため」と言われていた。ファンの間でもそれが既成事実として語られているが、今回の当事者の会入りで本当の脱退・退所理由が明らかになる可能性も出てくる。
当事者の会の関係者は取材に「今は取材を受けられる状況ではございません。改めて説明させていただきます」としている。ジャニーズのダメージは大きくなる一方だ。