村本 馨
プロダクト部
東京都立大学卒業。2021年に株式会社マイベスト入社。大学時代はアカペラサークルに所属。TV番組「全国ハモネプリーグ」に出演した実力者。
田代真也
コンテンツ部 オペレーションチーム
専修大学経営学部卒業。在学中、運営していた家電メディアでの知見が活かせると思い、2021年に株式会社マイベスト入社。
社内にて半年に一度「WIN MEETING」という、部署の活躍を共有して称え合う場を設けており、成果や貢献度に応じて部署や個人を表彰するイベントを行っております。そんな中、2022年より新たな賞が生まれました。それが「新卒MVP賞」。入社後1年間の、新卒の活動を通して、最も優秀だったメンバーに贈られる賞です。
記念すべき初の受賞者は、プロダクト部の村本さん。そして、コンテンツ部オペレーションチームの田代さんの2名。若きエース達の活躍と受賞理由、その裏側に隠された大きな失敗について迫ってみました。
マイベスト初の「新卒MVP賞」の表彰を受けた村本さんと田代さん。そんな2人は、21卒の仲良しコンビ。内定者インターン時代に、今となっては不思議な会話を挟んだことが仲良くなったきっかけとなったようです。
村本──
内定者インターン時代、田代が僕の元に空気清浄機を持ってきて「このデザイン、カッコよくない?」と唐突に話しかけてきました。デザインに対する価値判断は個人差あると思うのですが、僕の感性にピタリと刺さったんです。その瞬間「コイツは良いやつだ」と感じて、それから距離が縮まるまでに時間は掛かりませんでした(笑)
田代──
あの空気清浄機は、とてつもない覇気を放っていました(笑)そもそも、21卒の男性の中では村本が内定第1号で、第2号が僕でした。そのさらに次の内定者が決まるまで数か月ほど空いたので、2人で過ごしてきた時間も同期の中では一番長いんです。
価値観の合う同期であり、長い時間を共に過ごした2人。そんな彼らが新卒MVP賞に選ばれたことにも何か理由がありそうです。まずは、異なる部署に配属された各々の1年目を聞いてみました。
村本さんは、mybestのマーケティングやUX/UIに関わる業務を主とするプロダクト部に配属されました。その中で村本さんが取り組んだのは、マイベストとして初となる「リスティング広告運用」でした。
村本──
マイベストとしても初の試みとなる、リスティング広告運用の裁量を任されました。広告の立ち上げ設定、出稿する際の文言決定、日々の運用実務を全て1人で行いました。知見がない状態でしたが、方法を模索しながら結果を出せたこと。これらが要因でMVP賞を頂けたのだと思います。
「会社としての初挑戦を成功に導いたこと」が評価されたと語る村本さん。それに対して、コンテンツ部オペレーションチームに配属された田代さんは、どんなことを評価されたのでしょう。
田代──
僕はオペレーションチームに配属されて、1コンテンツあたりどれだけの工数を割くべきか?という判断を自動化できる仕組みを構築しました。記事から生まれる見込み収益に対して、検証と執筆にかかるコスト(時間・費用)が上回らないようにするための重要な基準作りです。現場メンバーへのヒアリングを重ねながらデータ化していくという泥臭い作業をしていました。他の業務に関しては大失敗したこともありましたが、日常的なスタンスが評価されたことが、MVPに繫がったのではないかと思っています。
利益に関わる基準作りを担当した田代さん。2人とも新卒とは思えない裁量を任され、さらにそれらを実現できたことに共通点があるようです。そんな2人も、うなぎ上りに成果を出していったわけではありません。
村本──
MVPに輝いた結果よりも、失敗経験を経て学んだことの方がインパクトが大きいかもしれません。
田代──
確かに!お互いに大失敗した日は、2人で夜な夜な反省会したよね。
失敗を学びに変えた2人。その失敗とは何だったのか。任される裁量が大きい分、失敗の影響範囲も比例するように拡大してしまった経験があるそうなのです。
プロダクト部でmybestの認知を広める施策に取り組む村本さん。マイベストの初の試みとしてリスティング広告を配信した際の「大失敗」を聞かせてもらいました。
村本──
広告の立ち上げ設定から運用実務まで、全てを1人で行いました。社内でも初の取り組みということもあり、1日毎に広告予算の調整をしながら慎重に運用を進めていました。毎日、夕方になると予算に対する費用対効果を集計していたのですが、ある日「マイナス30万円」という数値が出てきたんです…。
「1日で給料分を無駄にしてしまった…」村本さんは頭が真っ白になったといいます。
村本──
最初は集計ミスだと思ったんです。ただ何回集計しても「マイナス30万円」の表示が出るんです。「終わった…」という言葉を脳内で繰り返しながら「30万円の損失を出してしまいました…」と上司に報告しました。
このプロジェクトは、代表である吉川さんと共に行っていたプロジェクト。「吉川さんのところに行って話そうか」という上司の言葉を聞いたあと「社長室に向かうまでの記憶が一切ありません」と語る村本さん。そんな村本さんに吉川さんがかけた言葉とは何だったのでしょう。
村本──
吉川さんは、励ますことも怒ることもなく「なんで?」「ここはどうしたの?」と問いかけ続けてくれました。吉川さんの問いに答えていく過程の中でミスの原因がわかり、対処すべき場所が明らかに。そのとき失敗をしたことへの後悔ではなく、起きたことに対する原因追求が重要であると学びました。現在は、毎月安定した利益を出せる状態になれたので、あのとき吉川さんや上司に支えてもらえたおかげだと思っています。
田代さんの失敗談は、一緒に仕事をする70人以上に影響するミスでした。田代さんは、部署全体の制作量を計測して、評価集計する仕事をしていました。その中で、ある部署の評価設定を間違えていたといいます。
田代──
コンテンツに関わる人たちは、基準に則って業務を進めています。ある部署の評価を集めたとき、評価基準の設定を間違えていたことに気づきました。みんなが評価基準を満たすために仕事をしているのに、そもそも基準が間違っていたとなると、全員の給料にも関わってくる話です。チーム間の溝を生み出すようなミスを起こしました。
たった1つのミスで、部署全員に迷惑を掛けてしまう。オペレーションチームが担っている仕事の重責を実感したといいます。失敗に対して焦りながらも「要件を間違えていました」と、すぐさま先輩社員に報告したそうです。
田代──
今回の失敗を次に活かすための分析をするようにと、先輩から助言を頂きました。①問題、②原因、③対策、④そのトラッキング方法という4つの軸で、不具合を起こさないオペレーションを新たに構築することができました。失敗を起こした後の仕事の姿勢が重要であり、そこが間違っていなければ必ず次に繋がる、という全社の共通認識があります。大きな失敗からスタンスの重要性を理解する、良い機会となりました。
村本さんも、田代さんも、今回お伝えしたこと以外にも数々の失敗をした1年目だったといいます。ただ失敗に対して悲観している印象はありません。
村本──
失敗したからこそ、上司や先輩が背中を見守ってくれていることに気づきました。僕の場合だと、吉川さんのところに行くまで「なぜ失敗したのか」という原因が分かっていませんでした。失敗をした時には上司が支えてくれる安心を知れたことで、挑戦に対しても意欲的になれました。
田代──
マイベストは競合がいない、トップランナーとして走っている企業です。失敗したからこそ在るべき形が見えてくる。在るべき形を目指して、自分の行動を軌道修正できます。成功よりも失敗から気づくことが多かったです。
失敗をした日には、抱え込まずに素直に共有し合ってきたと語る2人。時には仕事終わりに飲みながら、時にはドライブをしながら。そんな2人はお互いをライバルと認めながらも、尊敬し合っています。
田代──
村本の凄いところは、逆算思考です。目的や理想をまず前提として考えていて、そのためには何をすべきか、動き始める前に立ち止まって考えられる人。日常の会話でも、抽象から具体。具体から抽象。この往復できるスキルが抜きんでて特化しており、その場に合った適切な対応ができる村本は、素直に凄いなと思っています。
村本──
田代の凄いところは、人との距離の詰め方やコミュニケーション能力が人一倍優れているところです。立場やポジションも違う人たちの本音を引き出すことは難しいはずなのに、田代は平然とできちゃうんですよね。他部署の人がランチをしていても躊躇なく飛び込んで、自然と仲良くなっている。普段から関係性を構築していることで、必要なタイミングで必要な情報を引き出すことができるのが田代。僕にはない凄さですね。
尊敬し合う2人が同時に新卒MVP賞を受賞。その背景には、成功も失敗も互いに共有し、共に協力しながら、成長することを目指した同期の絆もあるのでしょう。そんな2人は「一緒に働ける未来を理想に掲げています」と話してくれました。
田代──
村本と一緒に働きたすぎて、僕の部下が村本とミーティングしている姿を見ると、混ざりたくて仕方なくなります。なんか、業務中の村本を目の前で見てみたいんですよね(笑)
新卒MVP賞を受賞した同期コンビによる対談インタビューは、まるで十年来の親友かのような絆の強さを感じさせられました。トライ&エラーを繰り返して成功も失敗も経験しながら、切磋琢磨してきたからこその成長速度。また、新卒とは思えない裁量を任せられる企業体制の中で、失敗が起きたときにも皆で乗り越えようとする風土があることにも気づかされました。
mybestという1つのサービスを皆で創り上げているからこそ、皆で一致団結し、皆で達成することに愚直なマイベスト。彼らの失敗は、皆の成長の糧となるのです。来年度には新たにどんなメンバーが新卒MVP賞を受賞するのか。新たな物語に更なる期待が寄せられます。
秋山楓果
1996年生まれ 香川県出身|「AZ(アズ)」創業者|東京デザインプレックス研究所 UXライティング・UIデザイン講師 2020年12月Twitterを開設後、わずか100日でフォロワー2万人達成。日常話をストーリーテリングで語る、新たなジャンルを確立。2021年7月、ストーリーテリング事業「AZ」を立ち上げて独立。2022年1月、著書「ストーリーで語る」を出版。現在はストーリーテラーとして、様々な企業のPRやブランディングに携わり、講師やUXライターとしても活躍の場を広げている。