危ぶまれるゴーストタウン化、事業主の中国不動産大手が経営困難 マレーシア
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■金融特区構想
警備員はAFPに、この人工島に居住している購入者は多くないと語った。資産として物件を所有しているのだという。
これまでの政権は、フォレストシティーは外国人向けだと批判し、非居住者が投資物件として購入することに反対してきた。
しかし、アンワル・イブラヒム(Anwar Ibrahim)現首相は、お荷物になってしまいかねないとして支援に乗り出した。
アンワル氏はこのほど、フォレストシティーを「金融特区」に指定し、特別所得税や数次有効ビザといった特典を導入する方針を発表したのだ。
関係者はそれでも、前途は多難だと言う。
■ゴーストタウン
首都クアラルンプールから車で3時間かけ、人々はこの近未来都市を見学したり、免税店でアルコールを購入したりするためにやって来る。
シンガポール在住の技師、デニシュ・ラジ・ラビンダランさん(32)は、「ここには皆、アルコールを買いに来る」と話す。
「私も長居はしない。ゴーストタウンだ。道路は暗くて危険だし、信号もない」
活動しているのは大半が外国人労働者だ。ネパールやバングラデシュ出身者が多い。雑草刈りや道路の清掃、ビルの警備などに従事している。
ビール缶が散らばる人工砂浜では、何組かの家族がココナツの木の下でピクニックをしていた。泳ぎたいと思う人に向け、「クロコダイルに注意」と書かれた看板が立てられている。
関係者によれば、ある45階建てのビルは、二つのフロアしか埋まっていない。残りは販売中だ。
「ティックトックの投稿動画を見て休みを利用して来た」というマラッカ(Malacca)州の小売店店員、ヌルシジワ・ザムリさん(30)は、「ここに住みたいかと聞かれれば、答えはノーだ」と話した。(c)AFP/M JEGATHESAN