「私たちにとっては、1分の1の確率」

壇上に上がる女性。 ワクチン接種から2年が経ちました。

(愛知県在住・40代女性)
「ワクチン後遺症という病気は、医学的に存在しないので私たちはワクチンによって体調が変わったにもかかわらず『異常はない』『精神疾患』だと存在を否定されてしまう。でも私たちは存在している。後遺症はごくまれに起こることなのかもしれません。でも私たちにとっては、1分の1の確率なんです」

救済認定はまだ出ていません。それでも原因究明を求めていく。そう考えています。

(愛知県在住・40代女性)
「ワクチンを打ってからあんなに人がいるところに出たのは初めて。2年ぶりくらい。すごく元気がでました。明日からどうなるか」

家に入るために作ったスロープを1日50往復。ワクチン接種後に下半身不随になった名古屋の50代男性です。

(名古屋市在住・50代男性)
「膝に力が入るようになった。あと足の裏にもなにかしら感じるようになった。触られても何も感じなかったのに。今は触られた時や立った時に感じる。後は脚に力が入るようになった」

まだ、国の救済は認められていません。脚は元に戻らないと医師の宣告を受けています。それでも、諦めるわけにはいきません。

(名古屋市在住・50代男性)
「ワクチンに対して僕は否定的ではないが、僕みたいにワクチンを打って障害とかになった人に関しては早急に救済してほしい」

厚生労働省の入口の植え込みには、ひっそりと石碑がたてられています。サリドマイドやスモン、そして薬害エイズ。国の政策で起きた数々の薬害事件への反省からたてられた “誓いの碑”。

7階には、ワクチン副反応の救済認定を行う部署が。ことし1月から大幅に態勢を拡大し、認定数を増やしていました。しかし、ワクチン行政を批判する声が多く寄せられていることを理由に、扉の向こう側の取材は許可されませんでした。

(厚生労働省・救済認定担当者)
「もともとインフルエンザのワクチンと比べると、通常起こりうる副反応の範囲ですが、熱が出たりとか痛みが続いたりというのは、もともと承認された時から多い。それでもってワクチンを止める重大な懸念があると直ちに結びつかないと思う。そういうこと(副反応)が引き続き、何か重大な懸念にならないかどうかは、副反応検討部会があるので、そこで引き続き評価を続けていく」

(厚生労働省・加藤勝信大臣 2023年5月当時)
「重症者を減らすことを主な目的としつつ、一定の感染予防効果も期待される。それを踏まえて全ての方への接種の機会を確保することが望ましいということで、来年3月末まで『特例接種』として、一般の方広くは9月をめどに接種を開始する」

2023年5月8日、3年以上続いた新型コロナの法律上の分類が5類に移行され、通常の病気と同じ扱いに。国内でのワクチン接種回数は、3億8700万回を超えました。日本は追加接種率、世界一です。

CBCテレビ「評価不能 新型コロナワクチンの光と影」2023年5月27日放送より