接種後に“杖”が手放せない14歳の少年

埼玉県に住む14歳の少年は、外出に杖が手放せなくなりました。長時間立っている事はできません。

(14歳の少年)
「(Q. 歩く時に杖がないとつらい?)なくても歩けるんですけど、座るところがない時に立っていられるように」

ワクチンを打ったのは2021年8月。中学1年の夏でした。以来、手や背中の発疹、 起きていられないほどのだるさなど体調不良が続いています。

(14歳の少年)
「倦怠感が一番辛い。息切れと頻脈と動悸が一番出ている」

今は中学3年ですが、1年の途中から学校には通えていません。

(14歳の少年)
「特に卓球は1年生からやりたくて入ったことなので、ずっとできていないのは悔しい」

(母親)
「楽しみにしていた学校生活を台無しにさせてしまって申し訳ない…」

国が指定した専門医療機関にも行きましたが、「わからない」と治療を断られました。10以上の病院でたらいまわしになっています。

この日は、地元の小児医療センターへ。専門医療機関ではありませんが、体調不良が少しでも軽くなればというわずかな期待が。

(14歳の少年)
「(Q. 検査はしてきた?)検査はしていなくて…免疫の専門ではないので紹介状を書くから別のところに行ってと。きょうは診察だけで検査はしていない」

ここでも「専門外」だと治療を断られました。高校進学の見通しも立っていません。

(14歳の少年)
「将来このまま症状が治らなくて、社会人になって仕事に就けなかったらどうなるんだろうとか、仕事に就けなかったらどうするかなとかを考えています」

愛知県の40代女性。点滴の針をさす医療器具を、もう一度首元に埋め込んでもらいました。

(愛知県在住・40代女性)
「摂食障害ということで、とりあえず通えば外科の先生は動いてくれるから、心療内科に通ってほしいと言われて、やっと外科が動いてくれた」

「ワクチン後遺症」ではなく医師に言われた通り「摂食障害」と認めることで、ようやく取り付けてもらえました。

(愛知県在住・40代女性)
「摂食障害と認めるくらいなら、外科の先生に入れてもらわなくてもいいと思ったけど、生活ができないので。在宅の先生にも“病院を利用する”と思ってやってもらった方がいいから行っておいでと」

久しぶりに外出用の上着に袖を通します。今も点滴は24時間。外出時にはバッグに入れて背負います。

この日、名古屋で開かれたワクチン後遺症についてのシンポジウムに招かれていました。接種後の体調不良に苦しむ人びとが集まっていました。今では顔見知りというより、同じ問題に向き合う“仲間”でもあります。

(京都大学・宮沢孝幸准教授)
「このワクチンはとてつもない欠点があって、本当は免疫細胞に入れたいのに免疫細胞以外の細胞にも入ってしまう。そうすると、いろんな細胞にワクチンが入る」

数百人が訪れていましたが、取材のメディアは他にいません。