皮膚のすぐ下にあるのは針を刺すための医療器具。 この点滴が日課です。

(愛知県在住・40代女性)
「これは24時間ですね。1本を24時間なので。1日1本1500ミリリットルです」

愛知県に住む40代の女性。 看護師ですが今は休職中です。

(愛知県在住・40代女性)
「これ(点滴)があれば、ある程度動けるんですけど、これがないと力不足すぎて寝たきりみたいな感じになりますね」

体重は30キロ台です。 この生活になったのは2021年の5月、ワクチンを打った後からです。 脚にはいくつもの小さなあざが。

(愛知県在住・40代女性)
「(ワクチンを)打った2日後くらいにお風呂に入っていた時に、体中にすごく大きな15センチ位のアザができた。紫斑みたいな赤紫のアザが、打った記憶もないのにいくつか出来ていて…」

免疫の異常で血小板が減る難病「特発性血小板減少性紫斑病」。10年ほど前に症状は治まっていましたが、「再発」したのです。

(愛知県在住・40代女性)
「血小板が2万5000とかしかなくて、ここでは対応できないからすぐ大きな病院に行ってくださいと。(正常値は)14万から40万ぐらい。(難病が)寛解状態になって落ち着いていたのにワクチンを打った数日後に(血小板の値が)今まで見たことないぐらいの値まで下がったので、やっぱりワクチンとしか思えない」

名古屋市に住む50代の男性。 2021年8月のワクチン接種後、2か月もの間意識不明に。

(名古屋市在住・50代男性)
「全く記憶がないんです。9月頭に高熱が出て、記憶はないけど病院に行ったらしいんです。触ると一応、脚はあるんですよ。でも全く感覚はないし…太ももから下がないような感じです。切断されたような感じ」

意識が戻ると腰から下が動かなくなっていました。 診断は「急性散在性脳脊髄炎」。 免疫の異常で脊髄など神経が傷つけられる病気で、 以前からワクチンの副反応で起きることが知られていました。 8か月間のリハビリでも、脚の感覚は戻りませんでした。

自宅にスロープも作りましたが、まだ上るのがやっとです。

(名古屋市在住・50代男性)
「本当に腕しか使えない。 腹筋も背筋もきかないし」

(男性の妻)
「彼専用のトイレ。 横からの乗り移りじゃないと無理だということで、 元々は和室の押し入れだったんですけど…ベットも主人が乗り移りやすいように高さが変えられるようにした」

リフォーム費用は約500万円。 そこに、医療費の負担も重なります。

(男性の妻)
「(Q.今までかかった医療費はどれくらい?)280万円くらいですね。高額医療の申請をして(この金額)ですよ」

医師からは、“治らない”という宣告を受けました。 国は接種後に健康被害が起きた場合、医療費を支給する救済制度を設けています。 しかし、申請にはカルテなど多くの書類が必要で、それを集めるのにも多額の費用がかかります。 男性も申請は行いましたが、認められていません。

診断書には「ワクチンの接種により、引き起こされた」という指摘が。

(男性の妻)
「思い出したくないが、帰ってこないかと…明日会えるかどうかもわからない。治るんだったらいい。1500万円かかっても2000万円かかっても。治らないんです。そこが悔しい」

(名古屋市在住・50代男性)
「はっきり言って私自身のせいではないので、生涯保障してもらわないと困る。僕はまだ生きている。生活しないといけない。そうなるとお金が必要なんですよ」

1人分は、わずか0.3cc~0.5cc。 あの病との戦いを劇的に変えた新薬。 世界が救いを求めた、 新型コロナワクチンの「光と影」。