「ABC予想」の証明理論、欠陥見つけたら賞金100万ドル…ドワンゴ創業者の私費で

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 数学の難問「ABC予想」を証明したとする望月新一・京都大教授の理論について、重要な欠陥を見つけた論文に賞金100万ドル(約1億4000万円)を贈ると、IT企業ドワンゴと日本財団でつくる団体が7日、発表した。ABC予想の証明の成功を巡っては、今も学界で賛否が割れており、研究を活発化させて決着を図る狙いがあるという。

京都大の望月教授が構築したABC予想の証明理論の欠陥を見つけた論文に、賞金100万ドルを贈ることを発表したドワンゴ創業者の川上量生氏(右)
京都大の望月教授が構築したABC予想の証明理論の欠陥を見つけた論文に、賞金100万ドルを贈ることを発表したドワンゴ創業者の川上量生氏(右)

 ABC予想は整数の足し算とかけ算が絡む問題で、欧州の数学者2人が1985年に提唱した。望月教授は「 宇宙際うちゅうさい タイヒミュラー理論」という新たな理論を構築し、証明に挑んだ。7年超の審査を経て、2021年に計600ページ以上に及ぶ望月教授の論文4本が国際数学専門誌に掲載され、解決に至ったとされる。

 ただ、理論の斬新さや難解さから、内容を正確に把握できる数学者はごくわずかで、証明を疑問視する声もある。

 賞金はドワンゴ創業者の川上 量生のぶお 氏の私費によるもので、数学者の意見などを参考にして、川上氏が受賞者を判断するという。同団体は、望月教授の理論の発展につながった論文にも、最大10万ドル(約1400万円)を贈ることを明らかにした。

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