完了しました
【イスタンブール=小峰翔】臓器あっせん事件で摘発されたNPO法人「難病患者支援の会」(東京)と連携していた「移植コーディネーター」のトルコ人男性(59)について、トルコの捜査関係者は21日、本紙の取材に「複数国で約10件の違法な臓器移植に関与した疑いがある」と明らかにした。トルコ当局は5月に男性を含む14人を一時拘束しており、男性が「首謀者」とみている。
取材に応じた捜査関係者によると、トルコ検察・警察当局は、日本の臓器あっせん事件とは別途、捜査を行っている。これまでの捜査で男性らの口座記録や資産状況、メールやSNSの記録などを分析。他国の協力も得て調べた結果、男性らがトルコとウズベキスタン、さらに別の国で計約10件の違法な移植に関与した疑いが確認された。
違法な移植を受けたのは外国籍の患者らで、トルコの公的機関に虚偽の書類を示し、ドナーの身元を偽るなどして行われた。14人のうち男性を含む6人が積極的に関与したとみられる。手術時期や、患者とドナーの国籍などは「捜査中のため明らかにできない」としたが、日本人患者は含まれていないという。
男性はNPOに対し、日本人患者が移植を受けられる海外の病院を紹介したり、執刀医を手配したりしていた。捜査関係者は「(男性と)日本の仲介業者や患者との関係についても確認したい」と語った。
男性は臓器売買に関与した疑いで2017年にウクライナ当局に逮捕された過去を持つ。18日の取材に「日本人患者の移植に3件関わった」とした上で、トルコ当局の捜査について「証拠がないために釈放された」と述べていた。