サントリーホールディングス(HD)は11日、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長による性加害問題を受け、同事務所と新たな契約を結ばない方針を明らかにした。現在、ノンアルコールビール「オールフリー」でSixTONESの松村北斗(28)を広告に起用しているが、現時点の契約は期間満了をもって終了する。
同社によると、被害者の救済策や再発防止策で納得のいく説明があるまでは、広告や販促で新たな契約を結ばないという。7日に同事務所が会見を行った翌日、アサヒグループHD、キリンHDが相次いで同様の方針を発表しており、大手飲料メーカーの“ジャニーズ離れ”が広がった形となった。
また、日産自動車もこの日、所属タレントの新たな起用はしない方向で調整していることを明らかにした。現在CMで起用中の木村拓哉(50)との契約は満了まで続ける方向。日本生命保険は、今後は同事務所と広告契約を結ばない方針を示した。今年5月には、なにわ男子・藤原丈一郎(27)が「日本生命セ・パ交流戦」のCMに出演していた。
一方でこの日、大手人材派遣会社「パーソルテンプスタッフ」、大手消費財化学メーカー「花王」、大手製薬会社「健栄製薬」などが同事務所タレントのCM放映や起用を継続することを明らかにした。King&Princeの永瀬廉(24)らを起用中の「健栄製薬」は、スポーツ報知の取材に「所属タレントにも被害者の方がいる可能性もあると考えると、現時点で契約をすぐに解除することは考えていない」と説明した。
同事務所と契約する企業の中では、対応を「協議中」とする社が多数を占め、他社の動きや世論の風向きを注視しているとみられる。また、新たに同事務所とCMなどの契約を結んでいる企業もあり、対応が分かれる形となっている。