シャチがいる水族館は日本で2ヶ所のみ!ショーの見どころも解説

  • 2022.09.30
  • 2023.08.30
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地球上の面積の70%を占める海で、シャチは食物連鎖の頂点に立つ動物です。

強く、身体の大きなシャチは、自然界ではごく限られた場所でしか見られません。そんな貴重なシャチを身近で見られるのは全国で2ヶ所のみ。

堂々とした体躯や身体能力の高さから繰り出す大迫力のアクションや、トレーナーさんの指示を理解して身に着けた技の数々は、シャチならではです。

この記事では、シャチに会える水族館やシャチショーの見どころについて、紹介しています。また、シャチのカッコよく、力強く、美しい姿は、写真撮影にもおすすめ。

記事の後半では、シャチを撮影するためのコツやおすすめの機材についても解説します。

シャチに限らず、水族館では生き物を飼育しているため、状況によって観覧ルールや撮影ルールが変わります。実際に訪れる際は、事前に公式サイト等を確認ください。
なお、この記事は2022年9月下旬現在の内容です。

シャチに会える水族館は2ヶ所だけ

国内でシャチが撮影できる水族館は、次の2つしかありません。

  1. 鴨川シ―ワールド(千葉県)
  2. 名古屋港水族館(愛知県)

それぞれの水族館について、詳しく紹介します。

1. 鴨川シーワールド(千葉県/鴨川市)

シャチのいるエリア

オーシャンスタジアム

シャチの頭数

4頭(メス4)

千葉県で最大規模を誇る水族館「鴨川シーワールド」。

水族館直通のホテルや、水中のシャチを眺めながら食事ができるレストランなど、他にはない魅力を持った水族館です。

約800種類の多様な海の生き物たちと出会い、触れ合うことができます。

中でもシャチやイルカ、アシカなどの海獣類は、1970年に開業してから飼育・展示に力を入れてきました。

そんな鴨川シーワールドには、現在4頭のシャチが暮らしています

鴨川シーワールドにいるシャチは、全てメス。

ラビー・ララ・ランの3姉妹と、ラビーの娘であるルーナの4頭で暮らしています。

シャチの名前生年月日
ラビー(メス)1998年1月11日
ララ(メス)2001年2月8日
ラン(メス)2006年2月25日
ルーナ(メス)2012年7月19日
※シャチの寿命は約50年

シャチパフォーマンス

鴨川シーワールドで有名なのは、大迫力のシャチパフォーマンス。

開業当時から行なわれており、日本で最も歴史のあるシャチのショーです。

パフォーマンスの目玉は、シャチたちの派手な水しぶき。

夏には「サマースプラッシュ」と銘打って、ジャンプによる着水や尾ヒレで、客席に向かって豪快に水しぶきを浴びせかけます。

座席の一番後ろの席までずぶ濡れになることもあるため、濡れたくない場合は座席の後ろの立見席から見るのがよいでしょう。

また、鴨川シーワールドでは、日本で唯一、シャチとトレーナーさんとの共演パフォーマンスが見られます。

加速したシャチに押し出されてトレーナーさんもジャンプをする「スカイロケット」は、ぜひ観覧したいところ。

場所

オーシャンスタジアム

開催時間・回数

10:30~、13:00~、15:00~(日によって異なる、1回15分程度)

観覧料

無料

参考写真

詳細情報

スポット名鴨川シ―ワールド
住所〒296-0041 千葉県鴨川市東町 1464-18
アクセス【車】館山自動車道「君津I.C」より約51分
東京湾フェリー「金谷港」より約49分
【電車】JR外房線内房線・外房線「安房鴨川駅」より無料送迎バス約10分
営業時間9:00~17:00
※ただし、日によって異なる場合あり
休園日不定休
入場料【大人(高校生以上)】3,300円
【小人(小・中学生)】2,000円
【幼児(4歳以上)】1,300円
【60歳以上】2,700円
駐車場あり(有料)
URLhttps://www.kamogawa-seaworld.jp/

2. 名古屋港水族館(愛知県/名古屋市)

シャチのいるエリア

メインプール/日本の海(北館2階)

シャチの頭数

3頭(オス1、メス2)

名古屋港水族館は、最寄り駅JR「名古屋港前水族館」から徒歩5分で到着するアクセスの良さが魅力の水族館です。

また、名古屋港水族館は、延べ床面積が41,529㎡と日本で最大の水族館

広大な土地は北館と南館に分かれており、それぞれのテーマに沿って異なる生き物たちが暮らしています。

そして、シャチのいる北館のメインプールも、日本最大級の大きさです。幅60m・奥行き30m・最大水深12mもある広いプールで、収容人数は3000人。

最大級のスタジアムで、シャチの公開トレーニングやイベントを観覧できます。

名古屋港水族館の見どころは、国内唯一のオスであり日本最大のシャチ、「アース」の大きな姿です。

2022年に全長が5.7メートル、体重が3トンにまで育ったアースは、今なお成長中。

また、名古屋港水族館には計3頭のシャチがいますが、残りの2頭はメスのステラとリンです。

ステラの子どもがリン、リンのお姉さんの子どもがアース。

つまりアースにとってステラは祖母、リンは叔母にあたるので全員が親族です。

シャチの名前生年月日
アース(オス2008年10月13日
ステラ(メス)不明
リン(メス)2012年10月13日
※シャチの寿命は約50年

シャチパフォーマンス

名古屋港水族館ではシャチの公開トレーニングが行なわれており、トレーニングそのものがパフォーマンスとして観客を楽しませてくれるでしょう。

大きな身体をしなやかにくねらせて悠然と泳ぐ姿はとても堂々としています。また、ぐんぐんと加速してスピードに乗った後に繰り出されるジャンプは大迫力です。

ただし、アースは身体が大きすぎるのでジャンプは低め。高いジャンプは、アクロバットが得意なリンの方が上手です。

シャチがメインプールにいない時には、「日本の海」という屋内プールにいます。

メインプールが「アクション」の見せ場だとすれば、この屋内プールの中は普段の姿が見られる場所です。

シャチたちがのんびりと佇んでいる姿や、ステラとリン親子の身を寄せ合っている姿が見られることも。

場所

北館3階スタジアム

開催時間・回数

12:00~、14:30~(日によって異なる、1回15分程度)

観覧料

無料

参考写真

詳細情報

スポット名名古屋港水族館
住所〒455-0033 愛知県名古屋市港区港町1番3号
アクセス【電車】地下鉄名港線「名古屋港駅」より徒歩約5分
【車】名古屋高速道路「港明I.C」より約10分
伊勢湾岸自動車道「名港中央I.C」より約20分
知多半島道路「大高I.C」より約20分
営業時間9:30~17:30
※ただし、日によって異なる場合あり
休園日不定休
入場料【大人】2,030円
【高校生】2,030円
【小・中学生】1,010円
【幼児(4歳以上)】500円
駐車場あり(有料)
URLhttps://nagoyaaqua.jp/

昔シャチがいた水族館は?

シャチ

現在、自然界で数が減っているシャチ。

エサとなるキングサーモンの減少や環境変化などにより、絶滅が危惧されています。

日本の水族館でも、飼育や繁殖が難しく、そのシャチの数は年々減ってしまいました。

現在は2つの水族館のみでしか見られませんが、以前は下記の水族館でも飼育をしていました。

  1. アドベンチャーワールド(和歌山県)
  2. 太地町立くじらの博物館(和歌山県)
  3. 伊豆・三津シーパラダイス(静岡県)
  4. 江の島マリンランド(神奈川県)

「アドベンチャーワールド」では、かつて10頭以上のシャチが飼育されていましたが、2005年にオスのゴローが亡くなって以降シャチはいません。

同じく和歌山県の「太地町立くじらの博物館」は、展示だけでなくショーも行なわれていた博物館です。

最後の1頭であったメスのナミが2010年に名古屋港水族館へ譲渡され、シャチは姿を消しました。

また、「伊豆・三津シーパラダイス」でも3頭のシャチがいましたが、2007年を最後に飼育をしていません。

そして1980年代と昔の話ですが、「江の島マリンランド」(現・新江の島水族館に併設していた施設)も、かつてはシャチのショーを行なっていました。

このように、以前は複数の水族館にいたシャチも現在は2ヶ所のみでしか見られなくなってしまいました。

圧倒的な大きさを誇ることもあり、飼育も一筋縄ではいかないということでしょう。

シャチの撮影におすすめのカメラ機材

水族館でのシャチ撮影におすすめの機材を紹介します。

レンズ

シャチの撮影では、屋外プールと屋内プールで使いやすいレンズが異なります。

屋外プールでは望遠ズームレンズ、屋内プールでは標準ズームレンズがおすすめです。

屋外プールでの撮影は望遠ズームレンズがおすすめ

鴨川シーワールドではシャチのパフォーマンス、名古屋港水族館ではシャチのトレーニングが屋外プールで観覧できます。これらの撮影には、望遠ズームレンズを使用するのがおすすめです。

屋外プールはとても広く、観客席からステージやプールの端までは距離があります。
そのため、プールの奥にいるシャチを大きく撮影するには、望遠(遠くのものを大きく写す)レンズが有効です。

ただし、シャチの全身を広く撮影する場合や、トレーナーさんとのコミュニケーションも含めて写す場合には、ある程度の広角(広く写す)で写せる方がよいでしょう。

一本で画角を調整しながら撮影できるのが、望遠ズームレンズです。

具体的には、広角端が70mm程度、望遠端が200mm〜300mm程度のズームレンズであれば、柔軟に撮影できます。

屋内プールでの撮影は標準ズームレンズがおすすめ

名古屋港水族館では、シャチが屋内プールでのんびりしている姿も撮影できます。

屋内で望遠レンズを使うと画角が窮屈になりすぎるので、屋内プールの場合は標準ズームレンズが◎。望遠ズームレンズと標準ズームレンズのどちらも用意しておくとよいでしょう。

24-70mmなど標準ズームレンズを使うことで、24mm側でシャチの全身を、70mm側で顔だけをアップで写せます。

広角側が焦点距離24mm程度あるモデルがおすすめです。できればF値がズーム全域で変わらない標準レンズが◎。
具体的には、ズーム全域で解放F値がF2.8やF4固定されているレンズです。

屋内は、自然光が入りにくいため、暗い環境です。このような環境でズームによってF値が変わるレンズを使うと、画角を変えることでISO感度やシャッタースピードなどの露出設定が、意図せず大きく変わってしまうことがあります。ISO値やシャッタースピードが変わると、写真の出来にも影響します。ISOが高くなると写真にノイズが乗り、シャッタースピードが遅くなるとシャチがブレる可能性が高まります。

ズーム全域でF値が一定のレンズであれば、シャチの動きに合わせてズームの焦点距離を変えてもISOやシャッタースピードは変わらないため、写真の出来に影響しません。

ミラーレス一眼カメラ

シャチの撮影といえば、ダイナミックなジャンプを撮りたいですよね!

ただし、このようなジャンプシーンの撮影には撮影技術や高性能なカメラが必要です。

シャチがジャンプしてから着水するまでの時間は、長くても1秒程度。その短い時間で瞬時にシャチにピントを合わせて、撮影しなければいけないためです。

シャチのベストショットを収めるには、ミラーレスカメラがおすすめ。

最近のミラーレスカメラカメラは性能が向上しており、瞬間的なピント合わせが得意です。さらに、1秒間の連写可能枚数が増えているので、一瞬の間に多くの写真を撮影できます。最もシャチがカッコいい姿の写真を、撮影後に選ぶような撮り方が可能です。

性能の良いミラーレスカメラを使うことで、初心者の方でも簡単に、シャチのジャンプシーンを撮影できますよ。

もし高性能のミラーレスカメラ持っていない場合は、一度レンタルしてみるのがおすすめ。レンタルすれば予算が抑えられ、簡単にかっこいい写真の写真を撮影できます。

まとめ

この記事では、シャチに会いに行ってみたい方に向けて、国内でシャチに出会える水族館やその特徴について紹介しました。

日本ではわずか2ヶ所の水族館でしか、シャチに会えません。

  1. 鴨川シーワールド
  2. 名古屋港水族館

大きくて身体能力の高い身体を活かしたジャンプなどのアクションや、知性の高さを活かしたトレーナーとの共演など、シャチだからこそできるパフォーマンスを楽しめます。

ぜひ本記事を参考にシャチに会いに行ってみてください。

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