門田博光が、これだけ悲惨な後半生を生きていたとは知らなかった。私は引退後の門田は時々球場で見るだけで、すごくしぼんだなと思ったが、まさかここまでひどい体調だったとは。
門田のユニフォーム姿を見たのは2011年が最後だ。「大阪ホークスドリーム」と言う切ない名前のチームの総監督をしていたが、監督が詐欺に関与して逮捕され、監督になったのだ。

もうこのときには、離婚していて、兵庫県の山中に隠遁していたことになる。どんな心境だったのだろうか?
Number webに書いたけど、現役時代の門田博光は奈良市の高級住宅地である学園前に豪邸を建てて、おそらく西大寺までタクシーで行って、そこから近鉄特急に乗って通勤していた。門田が特急に乗らず、快速急行に乗っていたと言うのは、その前の、1980年ころまで住んでいた大阪府東大阪市の東石切の時代の話だろう。石切から準急に乗ったか、生駒まで一駅戻って、そこから快速急行に乗っていたか。
門田博光は44歳まで現役を続けた。74歳で死んだから引退後の歳月は30年と言うことになる。この期間、門田は前述のホークスドリームの監督をした以外は、ほとんど野球の現場に携わらなかった。ダイエーとオリックスからコーチ就任の話があったが断っていた。
十分な資産があっただろうし、羽を伸ばしたいと言う気持ちが強かったのだろう。この間に、暴飲暴食を続け、糖尿病になった。恐ろしい量のビールを飲んだと言う。そして夫人とは離婚し、子供と別れた。一男一女がいて、子煩悩で知られたのだが。別れた夫人もすでに死んでいる。
2006年に野球殿堂入りを果たしたが、この時期から兵庫県赤穂郡上郡町の別荘で隠遁生活に入った。いつから人工透析をしたのかわからないが、糖尿病を悪化させたのだろう。

力士は、現役時代の酒量、食事量を落とすことができずに糖尿病→人工透析というパターンで死ぬ人が多い。野球選手の場合、引退後も堅実な人生を送る選手が多いが、その一方で、門田のように生活がすさんでしまう選手も散見される。清原和博などもそのうちだろう。
キャンプなどで見かけるレジェンド級のOBでも、山田久志や鈴木啓示は元気そうだが、田淵幸一はすっかり痩せてしまっている。反対に金村義明はぶくぶく太っている。江川卓も太っている。ヤクルトキャンプで見る若松勉は門田と同い年だが、現役時代と変わらない。杉下茂はついこの間まで中日のブルペンにいるのを見た。今年中に98歳になる。キャンプで見ることはないが、加藤秀司も身体がむくんでいた。
お酒が好きだった人間として言っておくが、人生には突然「お酒がおいしくなるタイミング」がある。若いころは、目上の人に付き合って無理をして飲んでいたものが、年齢が進むとともに「いくら飲んでも潰れない」時期に差し掛かる。この時期に糖尿病などに罹患して、後半生のQOLが落ちるのだ。私もそうなりかけたが、途中で方針転換をして摂生に努め、今は健康診断で何も引っかからなくなった。酒量はぐっと落ちたが。
激しい闘争の中にいた現役から、刺激に乏しい引退後の生活になって、折り合いをつけるのが難しくなっている選手も多いのだろう。
スター選手の引退後の生き方はそれだけ難しいのだ。MLBに行った選手は、引退後、悠々自適の生活をすることが多いが、それは彼らがNPBの選手とはけた違いの資産を築いているからだろう。
人生と言うのはなかなか難しいのだ。

1960~62年柿本実、全登板成績
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門田博光は44歳まで現役を続けた。74歳で死んだから引退後の歳月は30年と言うことになる。この期間、門田は前述のホークスドリームの監督をした以外は、ほとんど野球の現場に携わらなかった。ダイエーとオリックスからコーチ就任の話があったが断っていた。
十分な資産があっただろうし、羽を伸ばしたいと言う気持ちが強かったのだろう。この間に、暴飲暴食を続け、糖尿病になった。恐ろしい量のビールを飲んだと言う。そして夫人とは離婚し、子供と別れた。一男一女がいて、子煩悩で知られたのだが。別れた夫人もすでに死んでいる。
2006年に野球殿堂入りを果たしたが、この時期から兵庫県赤穂郡上郡町の別荘で隠遁生活に入った。いつから人工透析をしたのかわからないが、糖尿病を悪化させたのだろう。
力士は、現役時代の酒量、食事量を落とすことができずに糖尿病→人工透析というパターンで死ぬ人が多い。野球選手の場合、引退後も堅実な人生を送る選手が多いが、その一方で、門田のように生活がすさんでしまう選手も散見される。清原和博などもそのうちだろう。
キャンプなどで見かけるレジェンド級のOBでも、山田久志や鈴木啓示は元気そうだが、田淵幸一はすっかり痩せてしまっている。反対に金村義明はぶくぶく太っている。江川卓も太っている。ヤクルトキャンプで見る若松勉は門田と同い年だが、現役時代と変わらない。杉下茂はついこの間まで中日のブルペンにいるのを見た。今年中に98歳になる。キャンプで見ることはないが、加藤秀司も身体がむくんでいた。
お酒が好きだった人間として言っておくが、人生には突然「お酒がおいしくなるタイミング」がある。若いころは、目上の人に付き合って無理をして飲んでいたものが、年齢が進むとともに「いくら飲んでも潰れない」時期に差し掛かる。この時期に糖尿病などに罹患して、後半生のQOLが落ちるのだ。私もそうなりかけたが、途中で方針転換をして摂生に努め、今は健康診断で何も引っかからなくなった。酒量はぐっと落ちたが。
激しい闘争の中にいた現役から、刺激に乏しい引退後の生活になって、折り合いをつけるのが難しくなっている選手も多いのだろう。
スター選手の引退後の生き方はそれだけ難しいのだ。MLBに行った選手は、引退後、悠々自適の生活をすることが多いが、それは彼らがNPBの選手とはけた違いの資産を築いているからだろう。
人生と言うのはなかなか難しいのだ。
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自分の兄の友人の弟が55歳で糖尿病で亡くなっているんですが、近大のアマレスリング部出身で五輪候補までなった屈強な男でしたが暴飲暴食が過ぎたんでしょうねぇ最期は両足切断の上に糖尿で亡くなったのですが、なんとも寂しいですね。
baseballstats
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