オンライン資産形成支援のモニクル、8億円調達
金融サービス会社のモニクル(東京・千代田)は、ベンチャーキャピタル(VC)のジャフコグループなどを引受先とする第三者割当増資で約8億円を調達した。それとは別に金融機関から約5億円借り入れた。主力のオンライン資産運用サービス「MONEIRO」(マネイロ)で顧客の相談を受けるファイナンシャルアドバイザーや、エンジニアなどの採用に充てる。
マネイロは30〜40代の働く世代を対象に将来の必要資金額の診断ツールや、金融知識を学べる動画を配信している。同社が抱えるファイナンシャルアドバイザーが証券や生命保険の購入を支援するオンライン相談も含め、ユーザーはサービスを無料で利用できる。モニクルは金融商品を販売する保険会社などから販売仲介手数料を得る。
2019年に店舗型でサービスを開始し、新型コロナウイルス禍を経て20年6月に完全オンラインに移行した。現状は月間約70万人のユーザーを抱える。今後、住宅ローンや損害保険といった取り扱う金融商品を増やすことで新規利用者の獲得を狙う。
調達した資金を活用し、現状23人のファイナンシャルアドバイザーを26年までに約130人に増やす。エンジニアなどの採用も強化し、全体の社員数は同時期までに250人ほどに増やす。原田慎司・代表取締役最高経営責任者(CEO)は「デジタルと人による手厚いサポートを組み合わせることで働く世代の多様なニーズに応える」と話す。
モニクルはほかにもグループ会社を通じて、くらしや経済に関する情報を配信する金融メディア「LIMO」(リーモ)を手掛けるなど、資産運用の初心者向けの金融サービスを提供している。
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