君枝ちゃんが来てくれた。
君枝ちゃんが来てくれた。
会うのは何年ぶりだろう、しばしジッと見つめてしまった。撮影したのは1976年だから、46年の時間が経過した。照れ臭い気持ちを通り越して、少し恥ずかしかったのは当時の気持ちが真剣だったからだろう。始めは言葉少なかったけど、話しているうちに些細なことまで思い出してきた。特に彼女の声が当時の情景をリアルに再現する。
「長島さんはどうされてるのでしょう?」
撮影の時にスタイリングを担当してくれたモリハナエ事務所の長島さんには、以後私もお会いしていない。
撮影の途中、東京へ戻る用事が出来てしまい、私と君枝ちゃんと長島さんの3人で、車両部が運転する車で東名高速を走った。途中、御殿場のあたりでアクシデントに巻き込まれたのです。その時、長島さんは咄嗟に君枝ちゃんの体に覆い被さるようしてかばった。
長島さんは今どうしてるだろう。
まだモリハナエさんの事務所にいらっしゃるのか?
「ゆれるまなざし」の写真の前で記念写真を撮った。不思議な気分だった。息遣いが感じられるほどの距離で隣に立っていると、46年間という膜が溶けていくような気分がした。
君枝ちゃんが帰られた後に残っていらしたお客様が、「今の方は真行寺君枝さんですよね、私が高校生時代にポスターを盗んで部屋の壁に貼っていました」と静かに、少し興奮して言った。
やはり写真はいいなあ、消えかかった過去の気持ちも一瞬で熱くよみがえる。
次に展示する予定の『蘭の舟』もしっかり企画して来春には実現させようと思う。
十文字美信様
真行寺君枝様
わたくしも長島と申します。
そちらにお伺いしたい!
12/12に入院し13日手術のため、
先程、新型コロナワクチン4回目を打ちました。
十文字美信様、真行寺君枝様、ともにお元気そうで
何よりです。
真行寺君枝さん、相変わらずお綺麗で
心臓がバクバクしました。
イベントでお話させて頂いたことのある
長島です。 長島牧子