動物は4WD。そいつを考慮して4輪の駆動力配分を考えると言われてきたけれどウソでした
「動物は後ろ足で蹴っているのでFRがロジカル」。はたまた「よく観察すると前足でも推進力を出しているのでFRベースの4WDでこそベスト」。先日も4WDの説明を受ける際、疾走するチーターの写真を使っていた。この説明に対しユーザーも私らメディアも寸分と疑わず納得してきたように思う。しかし! 最近ツイッターを見ていると、なぜか猫の動画ばっかり出てくる。もう猫ネコねこです。
嫌いじゃ無いので見ていると「あらら?」。今になって気付く。ネコって曲がるときはバイクと同じじゃないの、と。そもそも横方向のGは全く出ていない。加えて両足のスタンスは”ほぼ”無し。う~ん! と思ってチーターを含む他の動物もチェックしたら、限界コーナリングしてる時の姿勢ってみな同じ。横G出している動物、皆無です。つまり4WD=動物論、物理的な検証無いデタラメでした。
100歩譲って私らの世代は全て洗脳されていた。若い世代から「動物とクルマ、全然違いますよ!」という意見が出ないのだろうか? 先日も4WDの権威に「動物と全く違うのでは?」と聞いたら「カメが高速コーナリングすると横G出ます」だって。私の知見が足りないせいか、高速コーナーリングするカメを知らない。いや、そもそも高速で移動するカメを見たことないです(笑)。
動物のコーナリング、4WD車じゃなくバイクと同じ理論かと。もっと言えばクルマは動物より速度域高いし、旋回Gだって圧倒的に大きい。動物と4WDを関連づけられるのは、泥沼や雪道などを走破するときの駆動力配分くらいのものだと思う。今後、スポーツ4WDの紹介で動物の話を引き合いに出す講師やメディアが居たら腹を抱えて笑っていいです。ぜひ新しい理論を構築すべきかと。
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