8月24日 オンエア
戦慄!平和の祭典で起こった凶行
 

1996年、アメリカ、アトランタで行われたオリンピックは、近代オリンピック開催100周年の記念すべき大会だった。 多くのアスリートたちが活躍し、盛り上がる中、テロ事件は起こってしまった。
アメリカ政府と警察はまさに国の威信をかけて犯人を追った。 だがその後、この事件は誰もが予想だにしなかったとんでもない展開を迎えることになる!

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事件の現場は、センテニアル・オリンピック公園。 この日は園内に設けられた特設ステージで記念ライブが行われており、数千人の観客が集まっていた。 そんな中、会場の片隅に置かれたリュックサックの中から爆弾が発見された! その3分後、犯人から警察に爆破予告の電話もかかってきた。

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警察は大至急爆発物処理班を現場に向かわせたが、予告された時間よりも10分以上早い、午前1時25分、リュックの中の爆弾が爆発。 ライブの警備員や警察官などの避難誘導により近くに人はいなかったものの、爆弾の中には無数の釘が仕込まれていた。 その釘が広範囲に飛び散ったため、2名が命を落とし、111名が負傷する大惨事となってしまった。

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全世界が注目する平和の祭典を襲った爆弾テロ。 この凶行に、国民はみな戦慄した。
しかし、実はこの時、アメリカ中でヒーローと称され、一躍注目を集めた人物がいた。 その人物の名は、リチャード・ジュエル。 ライブの警備を行っていた民間人だったが、実は彼こそが爆弾の第一発見者だった。

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それは爆発のおよそ30分前のこと。 酔った観客がジュエルの言うことを聞こうとしなかったため、仕方なく、近くにいた警察官に協力を要請した。 その直後、ベンチの下に置いてあるリュックを発見した。

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警察官は、酔っ払いが残していったものだと気にも留めなかったが、ジュエルは嫌な予感がすると訴えた。 ジュエルがあまりに不審がるため、警察官がリュックの中を確認すると、そこにはパイプ爆弾が! このままでは大惨事になりかねない。

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ジュエルは避難誘導を始めたが、パニックを避けるため、爆弾があるという事実をいうことはできず、誘導は困難を極めた。 いつ爆発が起きるかわからない…そんな状況の中、ジュエルは民間の警備員だったにも関わらず、危険を顧みず観客を避難させ続けていたという。 彼がいなければ、被害はもっと大きなものになっていたに違いない。 まさに彼の勇敢な行動によって、多くの命が救われたのだ。

ジュエルの活躍はすぐにマスコミに伝わり、取材依頼が殺到した。
ジュエル「全員をあそこから避難させることができていればよかったです。被害者と遺族に同情します。オリンピックは、世界に喜びを届けるイベントであるはずなのに。犯人逮捕を願うばかりです。」
こうしてジュエルは、一夜にして国民のヒーローとなった。

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一方、FBIアトランタ支局の捜査員たちも、国の威信をかけた捜査を開始していた。 だが、爆破事件からわずか3日、彼らの捜査線上には、とある容疑者が浮上していた。 それは…全米のヒーロー、リチャード・ジュエルだった。

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国民のヒーローであったジュエルがどうして、爆破事件の容疑者となったのか? それは、事件翌日の1本の電話がきっかけだった。
FBIにその電話をしたのはジョージア州にあるピーモンド大学の学長だった。 ジュエルは去年まで大学でスクールポリスとして働いていたという。 スクールポリスとは大学内の安全と防犯を担う大学独自の警察組織。 主にキャンパスでの取り締まりを行う。

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ジュエルはスクールポリスの仕事をしながら、いつか本物の警察官になることを夢見ていたという。 だが、ジュエルは生徒を恫喝したり、権限を逸脱して部屋を調べようとしたり…校外を走行中だった生徒の車を強制的に停車させ、車内調査を行ったりすることもあった。 そんな行き過ぎとも言える行為で、苦情がたえなかったという。 しかし、ジュエルに反省の色はなく、最終的には辞めてもらうことになったという。

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この通報を受けて、捜査官たちは色めき立った。 なぜなら、1984年ロスオリンピックで、手柄を立てて英雄になりたいという理由から、警備にあたった警察官が爆弾入りのカバンを置き、第一発見者として名乗り出ていたという事件があったからだ。

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FBIは事件翌日には、密かにジュエルの調査を開始していた。 ところが、事件の3日後、地元のある新聞社が、FBIがジュエルに容疑をかけていることをスクープしてしまったのだ。
ジュエルが新聞を見たら、証拠隠滅や逃亡の可能性が出てくる。 彼が新聞を見る前に身柄を押さえておきたかったが、この時はまだジュエルを連行できるほどの証拠は集まっていなかった。

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そこで、テロ対策のトレーニングビデオを作るためにジュエルからも話を聞きたいと言って、取調室に彼を招いた。
そして、「ここからミランダ警告を読むから、その後、君には権利を放棄する書類にサインして欲しいんだ。そういうシーンを撮りたいんだ。」と言った。
ミランダ警告とは、弁護士をつける権利や黙秘権があることなどを告知するもの。 容疑者がそれらの権利を放棄した後の証言は、裁判で有効な証拠とみなすことができる。

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だが、差し出された書類が本物であることに気がついたジュエルは、10年来の友人でもあるワトソン・ブライアント弁護士に連絡。 自白を狙ったFBIの作戦は失敗に終わった。

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全米のマスコミが、一斉にジュエルを追いかけ始めた。 ジュエルは何も語らなかったが、その後マスコミが暴いていった彼の過去は「ヒーロー」像とは程遠いモノだった。
「ジュエルはジョージア州の大学で警備員として働く前に爆弾の訓練を受けていたことがわかりました」
「ジュエルは元同僚たちに『夏のオリンピックでヒーローになりたい、何かあったらその渦中にいたい』と語っていたそうです」
「警察に憧れていたジュエルが過去警察官になりすまして逮捕されていたことがわかりました」

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なんとジュエルには拳銃と手錠を装備した上で、警察官になりすまし、一般人を逮捕した結果、逆に詐欺罪で自分が逮捕された過去があった。
それらの状況証拠を元に、FBIは更なる証拠を見つけるべく家宅捜索を行うと、ジュエルの部屋から数十丁のライフルや銃、空の手榴弾が見つかった。 だが、結局この日の捜索でも、決定的な証拠は発見できなかったものの、この頃には、全米の誰もがジュエルに疑惑の目を向けるようになり、逮捕は時間の問題かと思われた。
ところが、事件から88日後、なんとFBIが突然、ジュエルへの捜査を打ち切ることを決定したのだ。

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時間は再び事件から数週間後に遡る。
この日、ワトソン弁護士がFBIを訪ねてきた。 ワトソン弁護士は、「爆破予告の電話の件からも、彼は無実だ」と主張した。
実は、犯人から爆破予告の電話がかかってきたのは、ジュエルが爆弾を発見した3分後。 だが、後に判明した予告電話がかけられた公衆電話まで、爆破現場から移動するのにかかる時間をワトソン弁護士が実際に確認してみると、スムーズに異動出来たとしても5分はかかる距離であることが発覚。 事件当夜の観客でごった返す道を3分で移動し、電話をかけるのはジュエルには不可能である、それがワトソンの主張だった。

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確かにジュエルが脅迫電話をかけたとは考えずらい。 だが、それだけでジュエルを容疑者から外すことはできない。 そこでFBIは、共犯者がいないか、ジュエルの交友関係を徹底的に調べ上げた。 すると、1人の怪しい人物が浮上。
それはジュエルの家の近所にすむマイクという男だった。 マイクは事件への関与については認めなかったものの、過去にパイプ爆弾を作ったことがあると供述。

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そこで、今度はジュエルとマイクの共通の友人に依頼して、盗聴器をつけ、ジュエルの暴露を引き出そうと考えた。 だが、ここでもジュエル本人による暴露を引き出すことはできなかった。
状況的には非常に疑わしい。 だが、決定的な証拠だけが、どうしても見つからない。
そんな時だった。 ジュエルの母が突然、記者会見を行った。

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実はジュエルへの疑惑が表沙汰になって以降、加熱する報道の中でジュエル本人だけでなく、家族にも中傷の被害が及んでいた。 そのことを世間と大統領に訴えるために、ワトソンが画策して開いたものだった。
そして母の会見を受け、FBIも公式な見解を述べなくてはならなくなった。 FBIはジュエルは逮捕されておらず、現時点では、決して犯罪者ではないと表明した。

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そもそも彼らは最初から内密に捜査を進めるつもりだったため、ここまで世間に注目されることになってしまったのは想定外だった。 決定的な証拠など存在しないかもしれない中で、それを見つけなくてはならない苦しい立場を逆手に取られた形となったのだ。
依頼人の利益を最大限追求する弁護士として、ワトソンもまた優秀な仕事人だった。 その後もFBI捜査官たちの懸命な捜査は続いたが、決定的な物的証拠を見つけることはできないまま2ヶ月ほど時は流れ、ついにFBI上層部は、ジュエルに関する捜査の継続を断念する苦渋の決断を下したのだ。

これを受け、沈黙を貫いてきたジュエルもようやくマスコミの前に立った。
「FBIは私の市民としての権利を踏みにじりました。この期間は僕と母にとっては悪夢でした。マスコミや周りの人からは犯人だと決めつけられました。"英雄”がどんな扱いを受けるのか知りませんが、母と私はそんな扱いを受けたことはありません。あの夜、私はただ自分の職務を全うし、正しく遂行しようとしただけです。あのときも、そして今も…」

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しかし、世間の反応はジュエルたちの望んだものにはならなかった。
多くの人がまだ彼を犯人だと信じており、いずれ証拠が出てきて、逮捕されるはずだと思っていたのだ。 こうして今から27年前に起こった悲惨な事件は、誰もがスッキリしない気持ちを抱えたまま幕を閉じることとなると思われた。

だが、7年後、驚くべき真相が明らかになる。 ついにこの事件を起こした真犯人が逮捕されたのだ。
逮捕された人物の名は、エリック・ルドルフ。 そう、ジュエルは本当に犯人ではなかったのである!!

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実は事件から2年後、ノースカロライナとアラバマで立て続けに2件の爆破事件が発生。 その爆弾を科学的に分析した結果、アトランタの事件の時と全く同じ成分が検出された。 そこでFBIは、3件の事件全てを同一犯の犯行と推測した。
さらに、懸命な捜査を進めた結果、犯人が元軍人のキリスト教原理主義者、ルドルフである可能性があることを突き止めた。 その後、最重要指名手配犯として行方を追い、2003年、ついにルドルフを逮捕。 そして、アトランタの事件についても本人が犯行を認めたため、これをもって世界を震撼させたオリンピックの爆弾テロ事件はようやく完全な解決を迎えることとなった。

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だが、事件の被害者と同様、ジュエルとその周囲にとっても、この事件はまさに地獄ともいうべき災難だった。
「見て、うそつきの人殺し親子!」
「これだけ証拠がでてるんだ!早く自主しろ!!」

ある日突然、世界中が自分たちの敵になる感覚。 だが何よりもやるせなかったのは、FBIによる捜査も、マスコミによる連日の取材も、オリンピック期間中に起きた未曾有の大事件を絶対に解決しなくてはならない、またはその真相に迫らなくてはならないという、それぞれの職責を全うしようとした結果だったということ。 実際、ジュエルは逮捕をされたわけでも、事実ではないことを報道されたわけでもなかった。 だが、たとえそこに明確な悪意や嘘がなくても、誰かが誰かの人生を壊してしまうケースは残念ながら起こりうるのだ。
こうしてジェットコースターのように人生における天国と地獄を経験したジュエル。 彼はその後、なんと厳しい試験をパスし、念願だった警察官になった。 そして、事件から11年後、重度の心臓病により44歳の若さで亡くなった。

放送内容

次回 | 9月7日(木) 20:00~21:00 放送

奇跡体験!アンビリバボー【仰天!未来を照らす若き力!常識覆す子どもたちSP】

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今後の放送スケジュール
  • 2023年9月14日(木) 20:00~20:54

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番組へのメッセージ

覚えてます。

看護師4人に因る保険金殺害事件。連日の報道だったので記憶に残ってますね。あれから、主犯格が如何なったのか?気に成って居たが、死刑になったのですね。
(森口博子さんファン・男・会社員・50's)2023/06/22 21:09

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