『Nein ~西洋骨董屋根裏堂へようこそ~』スペシャル先行上映会
2016年3月20日(日)13:30~
東京・なかのZERO 大ホール 1階15列23番(中央・やや下手)
チケット番号:T11-0398
▼本編上映前
Revo:[※いつもの登場ファンファーレに合わせて下手から登場。中央まで来てカクンとロボットのような動きの直角ターンで客席に向き直る]
客席:(笑)
Revo:諸君、この特別な先行上映会へようこそ[※「この特別な先行上映会」という言い回しが招待状と同じなのでこだわりがある?]。
客席:[※拍手]
Revo:多いですねー東京。大阪も結構いたんだけど。(東京は)2階までいるしね[※2階を見上げながら]。(こんなに売れて)ポニーキャニオンは儲かったでしょう。やばいね。
客席:(笑)
Revo:まあそんな単純じゃなくて、経費も結構かかってるんだけど。そういう問題じゃないか。せっかく10周年なのでこうやって形に、記念に残るものをと思って先行上映会をやりたいと思っているんですが。
内容を説明していく前に"なかのZERO"のことについても触れておこうか。懐かしいね。楽屋とかも、「あれっ、こんなだったっけ」って。10年前[※噛む]……んんっ。とかの記憶だから曖昧だよね。正確には12年ぐらい? 11年? ……忘れました。(10年前のことを)どのくらい皆さん覚えてる?
客席:…………。
Revo:分からないか。一人ひとり違うからね。(なかのZEROについて)「帰ってきたな」って思う。[※1階席下手前方の通路をさして]段のところを変なおじさんが練り歩いたりね。シャボン玉飛ばしたりしたっけ。よく分かんない演出だよね。今思うと。
それが10年後こんなことになっているなんて意外です。[※この辺りから急に真顔になってあらたまったような声音になったので、笑いを取りにいく気満々だったっぽい。]あれから10年。僕はステージの上で猫耳になってます。
客席:(笑)
Revo:そういうこともあります。みんなそれぞれ色んな局面があって、次のステージに変わっていく。一ヶ所に留まろうとしても世の中が動いていっちゃうから難しい。その流れに逆らうのもいいけど、変わっていくことを楽しめる自分でありたい。自分の中で譲れないものも持ちたいけど、それに固執はしないで新しいものも取り入れていきたい。
だから20年後にはもっとすごい……[※言葉に詰まりながら右手でわたわたと千手観音みたいなジェスチャー。たぶん翼とか角とか。]、なんか見たことないような邪神になってるかもしれない。
客席:(笑)
Revo:見た目が変わりましても皆さんのことを思ってる気持ちは同じだと思います。
さてそれでは内容に入っていきましょうか。実はこんな画面になってます。[※画面が変わらない。]……出ません。みんなの愛が足りないんじゃないかな。[※画面が暗いままよだか着メロ。]……音出てきました。[※映像うつる。]出た! 見たことある……、そうです。メニュー画面です。家ではリモコン押してスタートするよね。電話に出ないと始まらないんだけど、リモコンない。どうしようか。大阪ではいろんなことやったんだけど。みんなが力を合わせて一つになれば、奴があの電話に出る。「生きてるなら燃えてやれ」とか「(生きてるなら)押してやれ」って言ったかな、大阪で。何か言いたいことある?
客席:…………。
Revo:……困るね。じゃあ僕が「生きてるなら」って言うので、みんなで心を一つにして「押してやれ」って言ったら、アイツが押して物語が始まります。じゃあ行くよ。生きてるなら、[※腰に右手を当てて背をそらし気味にしながら左腕を伸ばしてマイクをスクリーンに向ける]
客席:押してやれ!
▼本編上映後
[※スクリーン上に平行世界の分岐を示したと思われる樹形図が出ている]
Revo:[※下手から再登場。]さあ皆さん、急にこんな画面が出てきました。さっきはメニューが出ていたけど、見ていくとこういう画面になります。映画のようになってるのじゃなくてもうBlu-rayになてるのを再生しているので、家でもこれと同じように見ることができるんだけど、おうちではリモコンでエンディングを選べます。さすがに2時間見てエンディングがランダムっていうのは厳しいので。
客席:(笑)
Revo:ランダムなのも中にはあるかもしれないけど。11パターンからランダムっていうのは鬼畜だから。2000歳超えてくると丸くなるんです。最近ようやく丸くなってきたかな。そういうわけで自分達で選べるようになってます。
みんな見てて気づいたと思うけど、結構新しい絵も入ってます。全公演分混ぜてます。そこの音も変わってる。(映像が)変わっている所もあれば見たことあるのもあると思うけど、両方楽しめるかと思います。音も全部ブラッシュアップしているので。[※「環境」がどうのこうのと言っていたような……この時に噛む。]なんで噛んだんだ。
どうしようかな、この場合。家ではリモコンの主導権決まってるかもしれないけど(笑) これだけ人数がいるからね。諸君の多数決で、民主主義的に決めようか。どれがいいか手を上げてください。便宜上【1】から【11】まであります。勘でどれがいいか決めようか。……そっちの方(下手)ばっかだからこっち(上手)行こうか。
1番がいい人![※ほとんどいない。1階席15列中央あたりから見て3人くらいしかいなかった。]大阪も1番人気なかったんだよな。2番![※1番よりは多いがこれもかなり少ない。]
客席:[※1階席後方中央あたりから]みゃー!
Revo:多分無理。1人元気のいい子いたけど。3番。[※2番と同じくらい。]
客席:[※1階席前方やや上手から]はーい!
Revo:そうね、たまに元気のいい子いるけど全体としては薄いな。4番。[※やはりそんなに多くない。]5番。今んとこ多いかな。6番。 ……は同じくらい。7番。 あー、今までで一番いるかな。8番。減った! 9番。……多いな。9番で本当にいいんでしょうか。10番。[※多めだが9よりは少ない。]11番。あっ、多い! あれ、どっちだ。ごめん、もっかい9! もっかい11! 結構同じくらいだな。大阪で2回やったけど5と9だったんだよね。じゃあ君達に11番見せちゃおうか。
その前に説明しておこう。この回の後もう1回あるから、内容に関してはしばらく内緒にして下さい。お願いします。
そして皆さんに参加してくれた記念品の贈り物を用意してます。申し訳ないけど、箪笥[※公式では「ミニチェスト」です。]が延期になってしまったんだよね。職人さんたち頑張ってると思うけど、僕にはどうすることもできないので、ミニミニチェストキーホルダーを作りました。せめて本物が来るまでキーホルダーを楽しんでください。
お察しの通りものすごい人数がいます。大阪の倍くらいいるかな。この回だけで大阪(の2回分)超えたかもしれない。大阪も3秒とかだったけど、1人の持ち時間がどうしても2、3秒くらいになっちゃう。短いけど我慢して下さい。大阪でやった結果、一言喋ってもらったりしたんだけど、結構質問とかしてくるのね。悪いけど(質問されると答えるのに時間がかかって)流れが滞るので、僕のことじゃなくて君達のことを聞きたい。なるべくスムーズになるようご協力お願いします[※90度の礼]。
客席:……はーい。[※正直なところみんな質問ダメって言われて残念だったんだなという感じ?]
Revo:それじゃあ僕は早速どっかで待ち構えてますので、11番のエンディング楽しんでください。
▼記念品お渡し会
上映が全て終わり、2階席から順に規制退場。1階席も前方から1列ずつ上手側出口へ退場だったので、私の列が動くまで結構かかった。その間CD音源の『Nein』がかかっていて、少なくとも「言えなかった言の葉」までは聞いた覚えがあるので、30分くらい待っていたのかな?
ホールを出て右の方に列が続いており、その先に衝立、さらにその向こうからRevoさんの気配。衝立の少し前に(私の時は列の左側に立っていた)真っ黒な衣装でフードを目深に被った長身の近衛兵がいて、記念品引換券を回収される。衝立の向こうにはローランを誘導する2人の近衛兵。長机を挟んで、記念品を箱から出してRevoさんに渡す近衛兵と、Revoさん。前の人の番になったぐらいで誘導係の近衛兵に背中からつかまれて前の人の隣に立たされる。
そして自分の番! 動揺する間もなく誘導係の腕が私の体をRevoさんの前へ。実は私、Revoさんの横に王様君を並べて「ドッペルゲンガー!」って叫ぶのが結構前からの夢だった。今回はそのチャンスだったのだけど、MCで「君達のことを聞きたい」と言われた時に、Revoさんのことが好きだという気持ちを伝えることを優先しようと思いなおした。ドッペルゲンガーしない代わりに、連れていた2人の王様君(※「王様君」と「Revo様君」と呼び分けています)の顔だけトートバッグから出して、2人にもRevoさんの顔が見えるようにしてあげた。
Revoさんは私(身長162cm+6.5cmヒール)がほんの少し顎を上向かせて見上げるくらいの背の高さ。たぶんRevoさんも盛ってるけど175cmとかそんな感じだったのではないかと思う。座っていた時もあるようだけど、私の時は立っていらっしゃった。グラサンの色が濃くて、目が透けて見えることはなかった。たぶん、ブリッジのLEDは光っていた。Revoさんの目と口元に集中していたので、(みんなが伸びていたと言っている)髪の毛の長さすら覚えていない(笑)
Revoさんの口は結構ちっちゃくて、最初は真顔に近くて、今思うと進撃の木下Pが初対面のRevoさんを見て「怒っているのかと思った」とコメントしていたのも頷ける雰囲気だと思う(※木下Pとの顔合わせの時はさすがにグラサン外してただろうけど)。私の2人前くらいの人が「僕、漫画家です」と言った時に「お、そうなの!」と食いついた時の和やかな笑顔じゃなかったので、悪い意味でドキッとした。上映中にムービーの内容で泣いてしまったので、もしかして化粧が崩れて変な顔になってるんじゃないかとか。メイクについては退場待機中に3回ぐらい確認済みだったのにそれでも心配だった。Revoさんが真顔になったのは私の話を真面目に聞こうとして一回リセットしたからなんだと思うけど。だけど3秒しかないので、Revoさんの真顔にひるんだのはほんの一瞬。
私:Revoさんの声が好きなのでまた聞かせて下さい!
Revo:ありがとね(ニコッ)……頑張ってね[※ストラップを渡しながら]。
私:ありがとうございます!
Revoさんが笑った時、唇を左右に引き伸ばす感じではなく、デフォルメキャラの口みたいな弧を描いていて、なんだか可愛らしかった。タイ語の文字にありそうな感じの形だった。
Revoさんと会話してる時の私は70%くらいの笑顔だった。接客業だからかな、作り笑顔というわけじゃないけど、何も考えなくても笑顔になるべきところで自然と笑顔になれる習慣がついていたことをありがたく思う。それで、「ありがとうございます!」と言った時は90%くらいの笑顔になった。100%じゃなかったのは、やっぱり少し緊張していたから。
誘導係に催促されるのと、私が自発的にRevoさんから体を背けるのがほぼ同時だったと思う。後ろを向いたらスタッフさんらしきスーツ姿の男性がいらっしゃったので軽く会釈して、渡された記念品を確認して、足早に行く先の角を曲がった。どうして角を曲がる前にもうちょっとしっかり振り返ってRevoさんの姿を目に焼き付けなかったのか不思議なくらい、あっさりと移動。正確にはほんの少しだけ振り返って視界の隅にRevoさんの姿を見たけれど、びっくりする程後ろ髪を引かれずに撤退した。
そして、Revoさんの姿が見えなくなって5歩ぐらい歩いてから、ようやく目頭が熱くなった。Revoさんがあの3秒間、私だけを見て私だけに向けた言葉をかけてくれたのだ。目が潤んでくるのを感じながら順路を進むと、次の回の人達が入国証明印を押している場所に出た。まだ泣くな、と思いながら、この辺りで記念品が自分の手の中にあることを思い出していた。階段を下りはじめたところでいよいよ堪えきれなくなって、階段を半分おりたところでぽろっと涙がこぼれていった。
エントランスにいたら次の回の邪魔になると思ったので、すぐに外に出た。柱にもたれてしばし泣いた。リンホラグッズのピンクのハンドタオルで涙を押さえる。誰かとこのどうにも処理できない感情について語りたくて、入場前に一緒だったフォロワーさんを探す。いない。もうちょっと待ってみる。やっぱりいない。諦めて帰った方がいいかなと思って、でも最後にもう一回だけ探してみようと思ったら、ようやく見つかった。涙はもう止まっていたけど、人ごみの中じゃなかったらその場で崩れ落ちそうだった。
冷静になってみるとなぜ私が応援されたのか謎であった。陛下あなた疲れてるのよ。私の他にもちょっとちぐはぐなことを言われたとか、Revoさんの滑舌が危うかったという人が結構いらっしゃったみたい。Revoさんも他の回のMC中にその点に言及していたようで、まあ2日間で3500人くらいと会話してたら誰だって疲れるよね。仕方ない! でもちょっとだけ、自分の苦しんでいる諸々をRevoさんに見透かされていたんじゃないかという、言い間違いでもなんでもなく「頑張ってね」というメッセージを私に下さったのではないかとも思う。7% くらい。
遅めの昼食をご一緒したローランと、Revoさんの顔がデスクトップの壁紙のようだという話をした。他のことをやっている時は見えないけれど、他の作業をやめてしまうと見えてしまうのだと。スクリーンセーバーでもいいかもしれない。