半年たってそろそろ短期時効で、直接ご迷惑になる人が減ったことでしょうから、年初のトラブルについて、具体期に書きますね。ツイッター上での「女性スペースを守る会」との間で起きたトラブルです。
TRA と激しくバトルを繰り返していたのが、いわゆる TERF と呼ばれる人々です。トランス排除的ラディカル・フェミニスト、の略ですから、フェミニズムの一派には違いないのです。この TERF の中でも、私たちのような GID/TS をどう扱うのか、は人によって違います。SRSを受けて戸籍を変更した GID/TS については、戦う対象外である、とする穏健派もいれば、どっちも×、な過激派もいるわけで、事実上統一見解はないと言っていいでしょう。
しかしそれでも、私のような GID/TS から見れば、穏健派とはもちろん一緒に TRA を批判することができるのですが、過激派はそんな私たちも許せないのですね。TRA を批判していてさえも、本気で叩いてくるわけです。困りますね.....
実際問題として、TRA が一番困るのは、「TRA の主張はトランス全体の主張ではなくて、それに異を唱えるトランスが数多く存在する」ことです。TRA が根拠とするのは「人権」ですから、トランス全体が TRA の意見で合意していないと、本当に困るわけです。でも、そんなことはありません。TS/GID 系はこういった TRA の主張が、女性たちの反発を強めるだけで、強引なことをすれば、自分たちの身に災いが降りかかることを懸念しています。「性自認」なんて口先だけのことで、女子トイレに女装家が突入すれば、困るのは移行中のTSです。ですから、「TRAの主張を批判するトランスがいる」という事実が、女性たち一般の利益になるのですが...
戦略的利益を、理解できない過激派が結構、いるのです。別に過激派に主張を改めて、TRAに反対する GID/TS を女性として受け入れろ、と主張するわけでもないのですよ。ただただ単純に、TRA に対抗するうえで、戦術的共闘をしよう、と呼び掛けただけのことなのですが.....
いや、ガチで拒否されましたね。「女性スペースを守る会」の共同代表の一人だった、中*氏に私は相当イジメられましたから。ひどく粘着されて迷惑もしました。どうやら中*氏はマウンティングのようなつもりがあったようで、「ひどいじゃないの?」と裏で抗議したのですが。しかし、別な共同代表の永*氏から、事実上マウンティングなのを認めたうえで、「我慢してほしい」との要望があったのです。
すみません、呆れて糸が切れましたね。内部的な人間関係の方を、外部団体との関係でも優先する、という判断を永*氏はしたわけです。いいでしょう。共闘すべき相手を間違えた私がすべて悪い、と思うだけです。
この中*氏はどういう経緯かは知りませんが、数か月後にはアカウントを抹消して消えたようです。永*氏は愚かな判断をしたものだ、と思っても取り返しはつきません。
この中*氏、埋没している MtF は、TRA に好意をもっているわけではない、と埋没系として主張しているのが気に入らないようで、「女ではないことを認めろ!でなけらばお前は敵!」と強要してくるんですよね。これ、セクハラみたいなものでしょう? これを認めたら、私は立場がない。譲れないことでマウンティングしてくるのは....まあ、愚か、というものです。全面戦争しかなくなりますから。
いやね、過激派の人というのは、主張をみてみると、本当にミサンドリーをコジらせた方が多いようです。面白い主張もありますよ。たとえば、
MtF トランスが女性らしくすることを通じて、女性へのジェンダーの押し付けが強まるだけだから、女性らしい MtF は女性の敵だ!
コジらせも極まってますね。それを言うのなら、女性で女性らしさにプライドを持つ人も同罪というものでしょう。自身が女性ジェンダーの押し付けに反発し、それをコジらせているのはお気の毒ですが、それを他人を非難するネタにするのは、さらに自分を不幸にするだけですよ。
そうしてみると、思想が人を幸せにするか、というとそうでもないのです。フェミニズムという思想に触れて、それによって「何もかも、すべてわかった!」なんて感じる方もいるようですね。私はそういう人たちというのは、贔屓の贔屓倒し、というのでしょうか、逆説的ですがそういう人こそが「思想の敵」としか言いようのない人たちだとも感じるのです。
思想というものは、視野を広げて、思想を「使って」自らが幸せになるためにあるものです。すがりつくためにあるものではなく、正しく使うためにのみあるものです。思想を公正に「使う」能力のない人が、思想を「抱いて」しまうのは、本当のところ害悪なのでは....なんてずっと思ってました。
思想なんてものは、上出来な文芸評論を書くためだけにあるものだ!
なんて言いたくもなるのですよ。この議論は大変残念なことに、どんな思想にも、宗教にも当てはまりますね....
いやいや、私も今までフェミ系の友人はいろいろいるのですが、フェミニズム自体を嫌いになりかけていますね。思想なんてものは、なければないで、越したことがないのです。利口な人は思想をうまく使いこなしますが、愚かな人は思想に囚われて不幸になります。これはどうしようもないことなのでしょう。
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