手術後でもホルモンの補充をしないと、更年期障害みたいな症状が出ちゃうから、ホルモン必要なんだけど....あれ?SRSに保険適用が認められた反面、国内SRSでないと術後のホルモン療法が保険適用でなくなる?なんて話を聞いたのよ。ホントかしらねえ。これ影響重大なので、少し調べてみました。
まず、大前提としての事実。
・男性に対する「ホルモン療法」は、たとえば性ホルモンに敏感なガンの治療のために認められるが、GIDの治療のための「ホルモン療法」は保険適用を認められない。
・SRSへの保険適用は認められた
・その時に、事前のホルモン療法を自費で行っていると、保険診療の扱いが「混合診療」になってしまうので、SRSへの保険適用ができない。
→これが、SRSへの保険適用を認めても、実際の適用がごく少数にとどまる最大の理由。しかもホルモン治療の保険適用をまだ認めていない(GID学会など要望を出している状況)ので、そもそも現実にみあった保険適用になっていない。
なので、おそらくこれは、
・術後のホルモン投与は、「GIDの治療の継続」なのか、「新しい性別で起きた疾病の治療」なのか?
という問題のようです。これを
・「GIDの治療の継続」だと捉えると、保険の扱いの上で混合診療になるので保険適用ができない。
・「新しい性別で起きた疾病の治療」だと捉えたら、問題なく保険適用。だって「更年期障害」と機序同じなんだもんね。
という解釈問題みたいに思われます。だから診察する医者の診断の書き方次第、というのが現実の落としどころのようです。実際にはこの件に限らず医者の営業として、自由診療カルテと保険診療カルテを分けて保険請求するとか便法があって、表ざたになったら保険の趣旨を逸脱したやり方になるのでしょうけども、ウラではけっこう横行しているらしいですね。ですから、
理解のある医者にかかるなら大丈夫
というのが結論のようです。
何と言いますか、日本のいろいろな制度とそれを運用する役人たちの想像力の欠如、政治家の怠慢、財政上の貧乏性がいろいろと馬鹿馬鹿しい状況を生み出している現象の一つの現れのようです。ニッポンの独特のビューロクラシーというものが、今じゃ単なる負債になっているとつねづね思うんですよ。
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