今日はお仕事...だけどその前に観劇日記とか書かなきゃいけなくて、あまり進まなかったわ。今日の服装は「お仕事!」とテーマにして、白のシャツ+グレイのスーツ。OLね。

ちょっとした事件もあるんだけど、その詳細は相手のあることなので書きません。しかし、「脳の性別とは?」というのを前から書きたいと思っていたので、それでも書こうかしら。

GIDとは「脳の性別と体の性別とが一致しない状態」だ、というのが業界のタテマエよね。FtM には私は詳しくないから、とりあえず MtF の話限定で聞いてくれればいいんだけど、MtF って子供の頃に「女っぽい!」とイジメられた経験がほとんどの人にあるのよね。私の経験から言うと、MtF の人に共通するのは「男の押しの強さ」がどうもない、ってことがあるのね。要するにその人が与える全体的な印象で、フツーの男性とはどうも違う?って面があるんじゃないか、ということなの。これは「心」の問題というよりも「体」の問題に大きな原因があるんじゃないか、ということを少し考えてみようと思うの。

一般的に動物の場合、繁殖の上で重要なのは、オスよりもメスなのね。オスが子育てする動物もいるけど、メスが子育てする動物の方が多そうだし、また栄養に富んだ「卵」を用意するのはメスの方で、繁殖自体にメスの方が負担が大きい、というのは一般に言えると思うの。だから、オスよりもメスの方がより大事だから、メスは地味な姿をしているけど、オスはメスを巡って競争するために派手な姿をしている動物って多いじゃない? これはどうやら「自分はこんなに派手な姿をしていても、ちゃんと生き残ってるよ!」というメッセージをメスに伝えて、遺伝的素質の優秀さをアピールするためだ、という説を呼んだこともあるわ。

だから、オスの方が哺乳類は大きい傾向がある、というのもこういう雌雄選択の結果に過ぎないと言ってもいいと思うし、性差っていうのはオスの目から見ると、「自分はこんなに優秀なんだ!」とメスにアピールするための手段なのね。メスは繁殖すること自体がリスキーだから、オスにアピールする必要はなくって、それよりも「敵に捕まらない」のを優先して地味な見かけになる...そういう風に考えると、動物の「性差」ってなかなか納得がいくでしょ!

で、人類の場合「男」ってのはやっぱり「目立つ」のよね。立ち居振る舞いの癖もそうだし、独特の精気があって、女性のなかに男がいると、どうしても「目立つ」ということになるのよね。実は MtF とフツーの男の一番の違いってこれじゃないかしら... MtF はフツーの男と一緒にいても絶対埋没して目立たないし、女性と一緒にいてもフツーに溶け込んじゃう...そういう風に「男」の「目立つ」印象にどうも欠けているんじゃないのかしら?そうは思いません?関西在住の MtF の某氏は大変大柄で、フツーの男の標準から見ても大きいけど、私が感じる限り「どうも目立たない..」のよね。こういう風に MtF には女性と同様に「目立たない」という大きな特徴があるように思うの。

そのホントの原因が何か、っていうのはわからないわ。けど、これは「心」の話じゃなくて、「体」の話なのよね。まあ現実には MtF でも性ホルモンの異常があったり、数値の上で異常はなくっても「どうみても受容の側に問題ありそう...」という人が結構いたりとかするのよね(私なんて典型ね)。で、そういうケースだと、当然性器が男性だから、社会的にも男性として生きることを求められてしまうのだけど、実質上「男性失格」な体しか持っていないわけで、「こりゃ性器が間違ってるよね」と本人も思うし、周囲もそう思う...なんていう MtF としては一番幸せなトランスを遂げる条件が揃うことになるんだけど、こういうケースだと「じゃ脳が女性なのは、体が女性の原因なの?結果なの?」という問いが出てくるわけよ。

けど、「脳が女性だから、体が女性らしくなっちゃった」というのはそう聞く話じゃないわね。願望だけで体が女性化するんだったら、ホントにお魚並みに性転換してもいいくらいだけど、そういう話はないでしょ。だから「体が女性(的)なのと同じ原因で、脳も女性化している」と考えた方がいいんじゃないかしら。そりゃ脳だって体の一部なわけで、体の他の場所に影響があるんだったら脳にも影響があって全然不思議じゃないわよね。まあ、「半陰陽」という医学的症状もあるわけだけど、性器の性別にまでは影響しない、潜在的な半陰陽性もあるんじゃないのかしら?

そうしてみれば現実には「性別」って次のように整理されると思うの。

1. 性器の性別(第1次性徴)
2. 身体の性別(第2次性徴)
3. 脳の性別(性自認)
4. 社会的性別(ジェンダー)

だから、これはあまり聞かない話だけど、「身体の性別」だけに異常があって、性器は男なのに異常なほど女性的な体で、性自認はまぎれもなく男性で...って人も、実際にはジェンダークリニックを訪れて、「ちゃんと男性が出来るように男性ホルモンを打ってください!」と頼むってのもアリなわけよね。

結論:今のGIDを巡る言説って、異常に「唯脳論」に傾いてない?